石松故郷へ帰る
劇場公開日:1955年10月25日
解説
相棒のキノキンの母を探しに旅に出た河岸の石松が数数の女難に会い、遂に東京に舞い戻る。「魚河岸の石松 マンボ石松踊り」と同じく宮本幹也の原案により笠原良三が脚本を書き、小石栄一が監督、星島一郎が撮影を担当した。主なる出演者は前作と同じく堀雄二、柳谷寛、清川虹子(二役)の他、「暴力街(1955)」の中原ひとみ、「力闘空手打ち・三部作」の月丘千秋、山口勇など。
1955年製作/54分/日本
劇場公開日:1955年10月25日
ストーリー
坑内で土砂崩れに遭った石松は、危く命拾いをして芦屋夫人や秘書のおとらと特別水産委員会解散式に列席することになるが、桟橋に着くと、マミ、プリ、デン助らの女軍が手ぐすねひいて待ち構えているので、慌てて逃げ出すのだった。新潟から長野を過ぎ、佐久間で列車事故にぶつかった石松とキノキンは天竜下りとしゃれ込むが、激流に呑まれてあわや土佐衛門になりかけたところを、山の娘に助けられた。だが、一難去ってまた一難、怪漢の一撃に意識を失い、米俵に詰められたまま清水港へ送られた。そして、六代目次郎長親分の世話で、二人は魚市場で働くようになるが、ある日、商売の邪魔をするとき子という小娘に出逢った。彼女にとって次郎長一家は不倶戴天の仇敵なのだ。彼女の兄がヤクザに身を持ち崩すようになったのも、いかさまバクチの大親分次郎長の仕業だが、それとは露知らぬ石松が鉄火場の見張りに立っていると、女バクチ打ちのお貞が一目で惚れ込み、芦屋夫人ととんだ鞘当ての一幕を演じた末、石松を宿屋へつれ込んで、〆蝶、芦屋夫人を相手に花牌合戦がはじまるが、お貞のインチキがバレてまんじ巴の大騒動になるや、石松は脱兎の如く逃走した。一方、おとらの尽力で実母に再会したキノキンも、次郎長の悪業を知った。かくて石松とキノキンは次郎長一家に殴り込みをかけて天誅を加え、マミ、デン助、プリ、〆蝶らに見送られ、なつかしの東京へ舞い戻るのだった。