おんな大学
劇場公開日:1955年9月13日
解説
鹿島孝二の地方各紙に連載の小説「おんな大学」より「愛情会議」の富田義朗が脚色、「あっぱれ腰抜け珍道中」の穂積利昌が監督、「愛の一家」の西川亭が撮影を担当する。主なる出演者は「かりそめの唇」の藤乃高子と川喜多雄二、「花嫁はどこにいる」の関千恵子、「母性日記」の片山明彦、「奥様多忙」の七浦弘子など。
1955年製作/97分/日本
原題または英題:Women's Rules
劇場公開日:1955年9月13日
ストーリー
老舗竹細工品問屋の一人娘谷口泉は女子大出のインテリだったが昔気質の父政平に就職を反対され母、祖母のとめるのも聞かず学生時代からの親友悦子のアパートに身を寄せた。悦子は横暴な父から虐待を受ける母の姿を見兼ね京都から単身上京、英文速記で自活している勝気な女性だった。泉は貿易会社の女セールスマンとして男性達の中でバイヤー相手に契約獲得に狂奔した。こうした彼女を専務の甥黒部賢吉は何くれと親切に面倒をみるのだったが泉は競争者の青野隼人に心ひかれるのだった。彼はぶっきら棒だが仕事熱心で泉とは再三喧嘩をしながら蔭では温い眼を向けていた。泉が次第に敏腕を振うようになった頃父の仕事はデフレのため思わしくなくなり彼女は家運を挽回しようと賢吉に竹細工品の海外輸出の相談を持ちかけたが彼は頼りにならず関西出張中の隼人を訪ねることにした。しかし訪ねた宿には彼女の学校友達でファッションモデルの松原銀子が来て居りその出鱈目な放言に隼人には会はずにひきさがらなければならなかった。そして父の急死で京都に帰っている悦子を訪ねると彼女もまた女らしい気持をとり戻し結婚の意志さへほのめかすので淋しくなり東京に帰ろうとした。そこへ偶然知人の青年貿易商本田が現われ泉は輸出の件を懇願した。本田を父に紹介し製品の出荷も終えた彼女等は久し振りに祝宴をあげている矢先警察から偽紳士である本田のサギがあばかれ政平たちは驚倒した。が兼ねて本田を疑っていた祖母の機転と隼人の奔走によって品物は無事に戻った。愁眉を開いた政平は隼人に対する誤解を解き泉との前途を祝福するのだった。