美女決闘

劇場公開日:

解説

東京タイムス連載の南条三郎の原作を村上俊郎が脚色、「春色大盗伝」の冬島泰三が監督に当り、同じく河崎喜久三が撮影を担当する。音楽は「講道館四天王」の鈴木静一である。出演者は「奥様多忙」の水原真知子、「虚無僧系図」の長谷川裕見子、「落日の血闘」の宮城千賀子、「アツカマ氏とオヤカマ氏」の遠山幸子、「悪魔の囁き」の筑紫あけみ、「のんき裁判」の南風洋子、「男一匹」の美雪節子、「たそがれ酒場」の宇津井健、「地獄の用心棒」の二本柳寛、小笠原弘、千明みゆきなど。

1955年製作/100分/日本
劇場公開日:1955年8月8日

ストーリー

慶長年間、関東へ入国した徳川家康は風魔の森を本拠とする武蔵野の群盗を討った。豪勇を誇る首領風魔小太郎は計らずも五人の裏切者のために一族共々敢えなく滅亡したが、人知れず残された三十六人の少女達は父の怨みを晴らすべく草に潜み地にかくれて美しく成長した。そして年に一回森に集り法要をかねて沐浴し、家康や裏切者の殺害を誓って男子禁制の盟約をたてて来たのである。彼女らの頭領は思慮もあり年長者でもある彌生子で、その他、比子、摩耶、いづみ、タマ、射魔子など、何れも美しく勇気に富み、復仇の大志を抱いて武家、町人と全ての階級の中に散っていた。或る夜、復讐の第一刃が江戸城門黄金仏の構築で巨利を貧る相模屋の家に加えられた。彼を討った黒装束の数人の女達は捕吏に追われて散ったが、その中の一人タマは忽然と現れた月の輪四郎に面態を見られ自首して出た。その頃、幕吏に追われた摩耶は傷を受けて危い処を月の輪四郎に救われ、介抱される中に何時しか四郎を慕う様になった。彼女達は大仏開眼供養の日を大願成就の日と決めたが、他方向坂甚左衛門は彼女達の裏をかいて、彼女らが大仏殿の床下に仕掛けた爆薬を逆に利用して彼女達を一挙に爆砕しようとする。それとは知らぬ摩耶は能役者の裏方に変装して舞いながら家康を狙い、比子は爆薬の導火線に点火しようとした。しかし突如、比子の前に立ちふさがる甚左衛門一味。一方、広間では摩耶が家康に接近したが、天井に潜んでいた四郎の体当りで、家康は危く助かった。四郎は家康の秘し子だった。しかし四郎の一部始終をきいた家康の計らいで、甚左衛門一味は彼女達の白刃に囲まれた。その時、比子は大仏殿に点火した。数日後、風魔の森では、比子の死をいたみ、且つ四郎と摩耶の旅立ちを見送って合唱する彼女達の姿があった。

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