弥太郎笠(1955)

劇場公開日:

解説

サイレント時代にも千恵蔵主演で映画化された子母沢寛の小説を、「水戸黄門漫遊記 火牛坂の悪鬼」の浪江浩が中山文夫と共同で脚色、「青竜街の狼」と同じく松田定次と川崎新太郎が監督と撮影に当った。主なる出演者は「青竜街の狼」の片岡千恵蔵、「闇太郎変化」の加賀邦男、「天保六道銭 平戸の海賊」の大友柳太朗と高千穂ひづる、「飛燕空手打ち」の三島雅夫、かつてサイレント映画でお雪を演じた「番場の忠太郎」の山田五十鈴、「男一匹」の進藤英太郎などである。

1955年製作/98分/日本
劇場公開日:1955年6月13日

ストーリー

上州松井田の貸元虎太郎のもとに草鞋をぬいだ旅烏の彌太郎は、もと武家の出であるため、二本差の彌太郎と呼ばれていた。虎太郎の一人娘お雪は彼を慕うようになり、親分も彼に跡目をつがせたいと思ったが、彌太郎は一家に何かあった時は、必ず帰ってくると約束して旅に出た。虎太郎は料亭桔梗家の女将お牧を世話していたが、彼女は安中の貸元お神楽の大八と密かに通じていた。彌太郎は旅先で旧友の八州廻り出役桑山盛助に会い、虎太郎の目をさましてくれと頼んだ。桑山は宴会の席でお牧の素姓をあばき、二足草鞋をかさに横暴な大八から十手捕縄をとりあげた。これを恨んだ大八は祭りの夜、虎太郎を闇討ちした。多くの乾分達もいつしか大八一家のもとに去り、お雪はお人好しの彌吉と二人で、ようやく家を守っていた。何も知らない彌太郎は館林でイカサマ師の吉太郎をひどい目にあわしたが、お互いに気っぷの良さにひかれて仲良くなった。そして一年、お雪を忘れえない彌太郎は松井田へ帰り、変りはてた一家の有様を知ると、単身で大八の縄張りをおそい、次から次と虎太郎の縄張りを取り返した。大八は用心棒を使ってお雪をかどわかしたが、彌吉の機転で彼女をとり戻した。追いつめられた大八も殺生禁断の地妙義権現の山中にお牧や乾分を連れて逃げこんだ。これを知った桑山は、役目の威力をきかして一味を追い出し、ついにお雪は彌太郎の助力で父の仇をとり、二人は目でたく結ばれた。

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