彦左と太助 殴り込み吉田御殿
劇場公開日:1955年3月20日
解説
「彦左と太助 俺は天下の御意見番」に次ぐ“彦左と太助”シリーズの第二作で、スタッフは何れも前作と同じ。出演者も同じく、月形竜之介、片岡栄二郎、杉狂児、沢田清のほか、「血槍富士」の喜多川千鶴、「月笛日笛 三部作」の宇治みさ子など。
1955年製作/48分/日本
劇場公開日:1955年3月20日
ストーリー
謎の伏魔殿として淫靡な噂の乱れ飛ぶ吉田御殿に、噂の主千姫は女形瀬川吉之丞の陰惨なリンチを眺めながら、小間物屋清次郎に酌をさせて酔いしれる狂態ぶり。清次郎の弟少年与吉からこのことを聞き知った一心太助が注進に及ぶや、彦左衛門は、時の老中酒井、松平らの重臣に度重なる進言を続けていた。がこれが煙たがられ、彦左は遂に閉門を申しつけられる破目となった。腹のおさまらぬ一心太助、単身吉田御殿に乗りこみ、そこで幼馴染のお加代と会い奇遇を喜ぶが、千姫の目にとまってその居間に召されることになった。与吉から急を聞いた彦左は、閉門中を構わず駆けつけた、太助を救い出すことはできなかったが、居合わせた用人広川大膳から千姫の狂態の原因をつかんだ。広川一派は千姫のために悲業の最後をとげた坂崎出羽守の遺臣で千姫を破滅に追いやろうとしているのだ。帰路彦左は広川の廻し者の一団に襲われ、これを斬り伏せ難を逃れたが、閉門の掟を破ったかどで、一層厳重謹慎との家光の厳命だった。一方密室にとじこめられた太助は、そこで会った清次郎と共に脱出を企てたが、折から忍びこんだ与吉と三人共に発見され大乱闘となった。彼らを助けたお加代も加えて危機にさらされるが、危うく逃げた与吉の注進で閉門中の彦左が駆けつけ、広川一味と乱闘、壮烈な大立廻りの末彼らを滅ぼした。