別離(1954)
劇場公開日:1954年1月10日
解説
「魅せられたる魂」の田中澄江と「妻の喜び」の中村定郎の共同脚本を「沖縄健児隊」の岩間鶴夫が監督し、「家族会議」の生方敏夫が撮影している。音楽は「勢揃い 大江戸六人衆」の加藤光男。出演者は「今宵誓いぬ」の若原雅夫、「求婚三人娘」の三橋達也、水原真知子、「春の若草」の笠智衆、草笛光子、奈良真養のほか、宝塚の浅茅しのぶ(この恋!五千万円)が大船初出演する。
1954年製作/106分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1954年1月10日
ストーリー
国史学を研究している佐貫駿一の下宿へ学生時代の親友八代が数年ぶりに訪れた。しかも意外な事に八代の細君はハル子であった。丸善の女店員だった彼女に学生時代の駿一は淡い恋心を抱いていたのだ。駿一は彼等の現在の荒んだ生活を眺めて胸が痛んだ。果せるかな八代は翌日麻薬密売の疑いで留置された。駿一は二人の為に出来るだけの援助を続けたが、八代に横山サチ子という女がいるのを知ると、駿一とハル子はそれぞれの心で悩んだ。駿一の勤める飯島工業社長飯島千太は娘のひさよを駿一の妻にと考えていたが、後妻の銀子はひさよを通運省課長の柏原と結婚させて、危殆に瀕している飯島工業を救おうと図った。ところが腹違いの妹まゆみが姉から奪うように柏原と結婚してしまった。だが飯島工業は破産し、飯島は駿一に「ひさよを頼む」と言い残して自殺した。ハル子の事で悩んでいた駿一はひさよこそ自分の妻だと悟り、ハル子も留置場で喀血した八代に、真の愛情をとり戻した。