二人の母

劇場公開日:

解説

「母の罪」のシリーズ篇として製作されたため、共同脚本の山崎謙太(アチャコ青春手帳)を除き、企画の金平軍之助、脚本の館岡謙之助、監督の伊賀山正徳、撮影、音楽の西川庄樹、大久保徳二郎等、主なスタッフは「母の罪」と共通している。配役も「流れの旅路」の徳大寺伸、「清水の次郎長伝」の浜田百合子等の他は折原啓子、小畑やすし(旧名、木幡泰)、千石規子、植村謙二郎、石黒達也、三門博、天津羽衣と、すべて「母の罪」と同じ顔ぶれをそろえている。

1952年製作/102分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1952年12月11日

ストーリー

父から譲受けた小漁業会社を守ってつつましく生きる厚木俊作、妻町子、先妻玉枝の子磁、それに俊作の母岸代を加えた家庭の静安は、その従兄黒田の教唆に乗ったアメリカ帰りの奔放な玉枝が、磁欲しさに種々の術策をしかけてくるに及んで、もろくも崩れた。懐柔された町子の父大石、及び何も知らぬ俊作の親友北沢を通じて流れ込んだ玉枝の資本が因で漁業会社は瓦壊したばかりか、密輸にからむ無実の罪から俊作は下獄した。玉枝に家を差押えられ、磁も奪われた町子は北沢のアトリエに傷心の日を送るが、町子に野心を抱く黒田は彼女と北沢の仲を中傷することで獄裡の厚木を怒らせ、傍ら大石を介して町子に結婚を迫る。危くその魔手を脱した彼女は同じく玉枝の手許をのがれた磁と共に信州の知人を頼るが、当ては外れ、絶望の余り川へ投身した。運よく親切な農夫に救われ、その励ましを受けて帰京したものの、忽ち黒田一味に捕えられ、磁は玉枝の手へ、町子は黒田経営のホテルの地下室に閉込められる。彼女に挑もうとして邪魔され、大石を射殺した黒田は、そのための高飛び費を玉枝に強要したが、蹴られた怒りに任せ、またもや拳銃を発射する。間一髪、とびついた磁によって弾は外れ、黒田は縛に伏した。--無実が晴れ出所した俊作を迎える厚木一家の喜びを後に、深くその罪を詑びて玉枝は日本を去った。

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