歌くらべ青春三銃士
劇場公開日:1952年1月26日
解説
製作石田清吉、監督斎藤寅次郎、撮影服部幹夫の「吃七捕物帖 一番手柄」の製作トリオで、脚本は「女ごころ誰か知る」の八住利雄が書いている。配役は「あの丘越えて」の鶴田浩二、やはり「吃七捕物帖 一番手柄」に出演した岸恵子、堺駿二、柳家金語楼、伴淳三郎、清川虹子などのほか、川田晴久、寄席の浅草紅香などが参加している。
1952年製作/81分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1952年1月26日
ストーリー
B大学ラグビー部の名トリオ一木俊夫、花島健吉、福田春造は揃って唄がうまく、明朗な青年たちだった。俊夫は歌手としてアルバイトしているキャバレー「エンゼル」のダンサー、はるみを想っていたが、土地の顔役山源はそのはるみにつきまとってこまらせていた。健吉の家は「ひさご」という小料理屋だが、芸者光江が山源の相棒で新興成金のボス金田に迫られて逃げ込んで来たのを、彼は大学湯へかくまった。大学湯は春造の母もんが経営して、学生たちの憩い場所だったがここも山源たちから不当な立ち退きを迫られていた。大学湯に養われている秀坊という孤児は、実は「エンゼル」の古顔のダンサーお千代が金田との間に作った子供で、彼女は金田にすてられて途方にくれ秀坊を大学湯にすてたのであった。光江は大学湯を手つだっているうちに春造と親しさを増して入ったが、健吉はみどりという許婚があるにもかかわらず、それを嫉妬した。しかし山源たちの横暴が最高潮に達したとき、大学湯に集まるラグビー部員たちの怒りも爆発して、一同結束して山源一味と闘った。やがて一味は暴力恐喝であげられたが、ひかれ行く金田は秀坊が自分の子と知って帰ってきたらお千代と三人で新生活に出発することを誓うのだった。俊夫とはるみ、健吉とみどり、春造と光江たちの上にも朗らかな春がおとずれた。