ああ女難
劇場公開日:1960年12月6日
解説
安岡章太郎の週刊誌連載小説を、「駄々っ子亭主 続姉さん女房」の斎藤良輔が脚色し、「新三等重役 亭主教育の巻」の杉江敏男が監督した喜劇。「男対男」の西垣六郎が撮影した。
1960年製作/86分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1960年12月6日
ストーリー
西山家は先祖代々恐妻の家系であった。宇一郎は京子と結婚して十ヵ月、ふくれるとトランジスターと焼きいもをもって押入れの中にもぐりこんでしまう彼女に弱っていた。勤め先は下着会社エレガンス商事の宣伝部である。ある日、同僚の月岡と部長に呼ばれ、ライバルのプロパン商事のデザイナー亀井ウマ子の引き抜きを命ぜられた。金はいくら使ってもよい、成功したら課長の席を与える、絶対部外秘にする、というのが条件だった。西山は仙台へ、月岡は大阪へ出張という名目でそれぞれ夫人をごまかし、行動を開始した。ナイトクラブ「シャンプル・ルージュ」。そこではウマ子の下着ショーが開かれていた。月岡は彼女の作品にケチをつけ、ショーを目茶苦茶にしてしまった。女のプライドを傷つけ、接近しようという作戦なのだ。案の定、月岡の泊っているホテルに、怒ったウマ子が面会を求めてきた。月岡は今度は昨夜の行為をわび、ウマ子をほめちぎった。ウマ子は機嫌をなおし、デイトを約束した。一方西山は、ウマ子が易に弱いのに目をつけた。バーの女エミ子を使って、考古学教授になりすました西山のところへ訪ねてくるようにしむけた。ウマ子は現れ、西山も彼子の歓心を買うことに成功した。その頃、西山の自宅に仙台から従妹のトシ子が上京してきて、出張のことはバレていた。西山のアパートに、ウマ子が旅行の誘いにきた。一緒に葉山の別荘に着いた西山は、そこに月岡も来ているのに驚いた。ウマ子が打った芝居だった。--数日後、西山と月岡は部長に呼ばれ、新課長を紹介された。ウマ子だった。西山はヤケ酒を飲んで帰宅した。京子は西山の顔を見ると押し入れにもぐりこんでしまった。先祖代々、恐妻の西山家の家系は今後も絶えぬらしい。