裸の谷間
劇場公開日:1960年9月17日
解説
七条門と福田良二の脚本を「反逆児(1960)」の小林悟が監督した青春もの。撮影も同じく「反逆児(1960)」の岩橋秀光が担当した。
1960年製作/76分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1960年9月17日
ストーリー
新東京のプロデューサー朝吹伸吉は身心の疲れをいやすため木馬山渓にいる叔父の佐久間一真を訪れた。折から村中では、栗林の伐採をめぐって地主側と村民側が対立していた。地主清左衛門の伜清二郎と村民側の谷川紋助の娘さゆりは、お互いに愛し合っているが親同士の反目のため結婚できないでいた。清左衛門は製材商の娘つや子を伜の嫁にと考えていた。村民側は栗林を伐ることは洪水のもとであると言って頑強に反対していた。地主側は暴れ者の寅造を使って強引に伐らせようとしたが、伸吉と清二郎に阻止された。失敗した寅造は、ひょうたん屋の芳江をそそのかし、清二郎が芳江に参っているとつや子をけしかけた。つや子は共同風呂で芳江と争う中に誤まって芳江を殺してしまった。偶然それを知った寅造は、殺人をだまってやるからと言ってつや子を征服してしまった。そして、さゆりを犯人に仕立てたが、清二郎がさゆりのアリバイを証言したため疑いは晴れた。清二郎がさゆりと結婚すると宣言したため清左衛門は怒りだしたが、“星祭りの日”なら親の同意がなくても結婚出来るという村の風習を持ち出した紋助によって、二人の仮婚姻を成立させてしまった。ちょうどそんな時、麓から殺人事件の捜査のため警官隊が到着した。寅造は、地主から製材商に渡す金の使い込みがばれたと錯覚をし、つや子を連れて逃げようとした。厭がるつや子と争ううち寅造はつや子を殺してしまった。二人のいないことから全てを覚った伸吉達は、二人を追った。寅造は警官に捕まった。清左衛門は、清二郎とさゆりの結婚を認め、栗林の伐採を、村のために思いとどまることにしたのだった。