素っ飛び小僧
劇場公開日:1960年5月3日
解説
松浦健郎の原作を、「「黒い落葉」より 青春を吹き鳴らせ」の中西隆三が脚色し、「六三制愚連隊」の西河克己が監督した、和田浩治のアクション・ドラマ。撮影も「六三制愚連隊」の岩佐一泉。
1960年製作/79分/日本
配給:日活
劇場公開日:1960年5月3日
ストーリー
皮ジャンパーにデニムのズボン、汚れたブーツという恰好のジミイが羽田空港に降り立った。ただ一人の肉親である兄をたずねてアメリカへ密航を企てたのだった。警察は、当分看視つきということでジミイを釈放した。警察を出たジミイは、車のパンクで困っているファッションモデルの道子を救けた。道子の兄が経営していたという“フウジヤテン”を紹介された。道子の兄はこのキャバレーの社長だったが何者かに殺されたというのだ。ジミイはそこで暴れた。警察に追われ、高級アパートの一室に逃げこんだ。令子という女がかくまってくれた。その帰り、五条という男から雁金組に入らないかと誘われた。東進興業の社長今村は雁金組を消してしまおうと図っていた。ジミイは今村に不審を抱き、東進興業でブラブラするようになった。ある晩、令子がショーで踊っているのを見て気になり、その理由を聞き出そうとして狙われたが、谷に救われた。ジミイは危険なところへ現われては自分を助けてくれる谷という男に一目おいた。翌日、令子をひっぱり出して、道子の兄の名が篠勝造ということを聞き出した。篠勝のことを探索していると、今村に縛りあげられた。今村のボスである張を消すように命じられた。ジミイは待ちぶせていた張に殺されそうになったが、また谷に救われた。張邸で取引きが行われた。外国人が持参したダイヤモンドを受取った張は、今村に外国人を殺すよう命じた。が、今村は張を裏切り、外国人に加勢した。張も殺し屋をかくしていた。谷だった。拳銃戦。ジミイを心配してかけつけた道子が、張を見ると「兄さん」と叫んだ。張こと篠は警察に捕えられた。驚くジミイに谷が「逃げろ」と言った。翌朝、ジミイの枕元には、幼ない谷とジミイが肩を並べている写真が置かれていた。