夜の歌謡シリーズ おんな
劇場公開日:1969年11月20日
解説
「夜の歌謡シリーズ 悪党ブルース」の成澤昌茂と鷹森立一のコンビが、脚本・監督を担当したシリーズ第八作。撮影は、「組織暴力 兄弟盃」の飯村雅彦が担当した。
1969年製作/88分/日本
配給:東映
劇場公開日:1969年11月20日
ストーリー
佐藤加津子は神戸での嫌な想い出を忘れるために上京し、新宿のクラグ“花枝”のホステスになった。だが三人のやくざが彼女をつけ狙っていた。この三人から加津子を解放したの“花枝”のマネージャー卓也だった。卓也はマダム花枝の愛人であり、三田組の幹部だった。アパートに帰った加津子は自分に無断で上京した妹の雅美が、製薬会社の宣伝部長杉江と同衾中なのを見て卓也に会いに出掛けた。花枝は卓也の浮気に怒り、加津子を土建会社社長の大前に抱かせた。だが加津子は大前に身体を与えず、花枝とマネージャーの地位安泰を願う卓也を怒らせた。それから半年、ヌードモデルになった雅美が加津子のアパートから独立し、かわりに歌手志望の弟進が同居した。美容院に勤めはじめた加津子は、ある秋の日に卓也と再会した。卓也は花枝と別れ、クラブ“リザ”を経営していた。もはや二人の間に障害は何もなかった。進は“リザ”で歌うことになり、雅美も引きとられた。だが、花枝は見返られたことの悔しさから加津子を偽伝言で卓也のアパートへ呼び寄せ、大前と杉江に犯させた、雅美が梅毒性の子宮外妊娠で死んだのもそんな折だった。加津子は卓也を誤解、ナイフを握った。だがナイフを体に突き立てたのは卓也自身だった。「……“リザ”はお前の名儀に書き替えてある。姉妹三人仲よくやれ……」これが雅美の死を知らぬ卓也の最後の言葉だった。