極道

劇場公開日:1968年3月5日

解説

「侠客の掟」の鳥居元宏と「侠骨一代」の松本功が共同でシナリオを執筆し、「博奕打ち 総長賭博」の山下耕作が監督したやくざもの。撮影はコンビの山岸長樹。

1968年製作/91分/日本
原題または英題:The Fast Liver
配給:東映
劇場公開日:1968年3月5日

あらすじ

大阪釜ケ崎に縄張りを持つ島村組の組長島村は、既成の暴力団に対抗して一躍名をあげた。島村はさらに、日本一の組織を誇る城西会の会長三田村、その傘下の八ツ藤組組長八ツ藤に対抗をする構えをみせていた。島村はまず箔をつけるために、参謀格の大野の女房おみねが明治時代から続いた天野屋一家の五代目徳造の娘なのを知り、徳造の死で宙にういた六代目の金看板を強引に手に入れたのである。襲名披露をすませた島村は、莫大な資金を持つ城西会に立ち向かうために、悪徳弁護士江森を雇って、最も儲かるブルーフィルムの製作販売に着手した。そのため、八ツ藤組はフィルムの販売ルートを荒され、その上、警察の手入れを受けて大きな傷手を受けた。そんな時、島村の許に一匹狼の侠客杵島が草鞋を脱いだ。島村はある日、八ッ藤が難波新地に駐車ビルを建てようとしているのを知り、強引にその仕事を天野屋の手にしてしまった。再三の妨害に怒った八ツ藤と三田村は、殺し屋を雇って大野を殺したが、杵島は八ツ藤を斬ると、島村に別れを告げて自首していった。だが、巧妙な城西会のやり方に、島村は駐車ビルの建設権を失い、全く孤立してしまった。警察の暴力団取締りも厳しくなり、窮地に追いつめられた島村は、もはや、三田村を倒すことしか考えなかった。二、三人の子分を連れ、島村は城西会に殴り込んでいった。ダイナマイト、拳銃、刀を武器に壮烈な戦いが始った。銃弾を全身に浴びながらも島村は、ついに三田村を斬ったが、自らも力尽きて倒れていった。

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映画レビュー

2.0 本シリーズによって任侠映画は「絵面の美しさ」を捨ててしまった

2026年5月3日
PCから投稿

1960年代中頃、東映の岡田茂と俊藤浩滋の2人は「鶴田・高倉・若山・藤の四エース」を主役に据え、任侠映画の量産体制に入ります。

本作は若山富三郎主演、極道シリーズ全11作中の第1作目に当たり、新東宝(1954)→東映(1959)→大映(1962)→東映(1966)と映画会社を渡り歩いてきた若山富三郎が東映へ出戻ってから初めて主役を射止めた作品とのこと。

そんな苦労人、若山富三郎(39)の魅力は何と言っても「みっともないことを平気でやれること」。鶴田、高倉、藤はやくざであっても「人格者」ですが、若山富三郎は「人格破綻者」を嬉々として演じています。

ときは売春防止法施行により赤線が廃止された昭和33年の2年後。ところは大阪。釜ヶ崎の愚連隊あがりの極道、島村清吉(若山富三郎)とその仲間たちが大組織である広域暴力団「城西会」を敵に回し死闘を繰り広げます。島村清吉と最後まで行動を共にする子分、佐々木役の菅原文太は松竹から移籍2年目、ほとんどセリフがありません。客演の鶴田浩二は昔気質の侠客役で、着流し姿で登場します。「男の美学、我慢、分別」を体現するおなじみのキャラクターですがあっけなく討ち死にします。

本作の主人公、島村清吉(若山富三郎)は…

 ユーモアたっぷりでオーバーな演技
 基本的に頭は悪いが、ここぞという時には悪知恵が回る
 我慢することなく、気に入らないときはいきなり殴りつける短気さ
 縄張り拡大や金看板獲得のためなら嘘も方便、手段を選ばない
 暴力シーンでは実際に殴りつけていたため迫力が増した
 義理人情に厚く、子分思いで堅気の人間と処女には手を出さない
 女房みね子(清川虹子)に頭が上がらない
 ダボシャツ、ステテコ、腹巻に山高帽というダサいカッコ

堅苦しい生き様や美学をかなぐり捨てて島村親分は愛されキャラの人気者に。本シリーズによって任侠映画はマンネリ化した「様式美」を打破しますが、「絵面の美しさ」も捨ててしまいました。それは明治から昭和、戦前から戦後にかけて日本社会が捨ててしまった「美しさ」でもあります。

また、本シリーズを契機に若山富三郎と取り巻きの俳優陣は「若山組」を立ち上げ、虚構と現実の境界を見失って行きます。

【東映任侠映画シリーズの歩み】
1955(S30):高倉健が第2回東映ニューフェイスとして入社
1960(S35):鶴田浩二が東宝から東映へ移籍
1963(S38):藤純子が東映からデビュー
1964(S39):博徒シリーズ(鶴田浩二、全10作)、日本侠客伝シリーズ(高倉健、全11作)スタート
1965(S40):昭和残侠伝シリーズ(高倉健、全9作)スタート
1966(S41):若山富三郎が大映から東映へ移籍
1967(S42):菅原文太が松竹から東映へ移籍
1968(S43):極道シリーズ(若山富三郎、全11作)スタート
1968(S43):緋牡丹博徒道シリーズ(藤純子、全8作)スタート

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jin-inu

3.0 続編は?

2026年4月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

悲しい

主人公(若山富三郎)は釜ヶ崎のたたき上げ組長、箔をつけるために老舗組の跡目を引き継ぐ。
旧来の組は利益追求に走り、筋を通すこともしなくなっていた。
最後は菅原文太と二人で・・・。

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いやよセブン

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