終りなき生命を

劇場公開日:

解説

大和書房刊の同名原作である小神須美子の自伝的な闘病記録を、「明日は咲こう花咲こう」の宮内婦貴子と「私は泣かない」の吉田憲二が共同でシナリオ化し吉田憲二が監督した。撮影はコンビの姫田真佐久。

1967年製作/90分/日本
原題または英題:The Will to Live
配給:日活
劇場公開日:1967年7月8日

ストーリー

北海道のある製糸工場に働く小神須美子は、貧乏な暮しにもめけず、明るい娘だった。父は失業し、弟の聰は貧しい家庭を嫌って家出していたが、須美子は働きながら洋裁学校に通って、人並の娘らしい夢をもっていた。彼女には中学時代、バスケットボール部で知った弘二というボーイフレンドがいるが、いまでは彼女の心の支えになっていた。ある日、須美子は脚に異常を感じたが、医者は軽い脚気だと診断した。ところが間もなく、須美子は下半身の自由がまったくきかなくなっていることを知った。病名を変形性脊髄症という恐ろしい骨の病気だった。そして、二回にわたる手術が行なわれたが、下半身の麻痺は治らなかった。今まで一家の支えだった須美子の病気で、家出していた聰も戻り、真面目に勤めるようになった。そんな時、弘二が見舞いに来た。弘二は、気を落しがちな須美子を何かと励ますのだった。しかし、聰が昔の不良仲間に刺されて死んで以来、須美子は病気の回復に絶望的になりはじめていた。病気になってから二年半が過ぎた時、下半身の麻痺を取り除くための大手術が行なわれることになった。絶望的になって手術を拒む須美子を力づけ、手術を受けさせたのは弘二だった。札幌医大で六時間に及ぶ大手術を終えた時、須美子は生きていることに感謝した。外の景色が、すべて美しく見えるのである。そして温泉で療養している間、彼女は再び以前の明るさを取り戻した。そんな須美子に川瀬医師は手術が失敗に終ったことを告げた。再び、深い絶望に陥った須美子は、しかし、今こそ一人きりで生き抜いていこうと決心するのだった。

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