「山口崇さんを偲んで」横堀川 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
山口崇さんを偲んで
俳優の山口崇さん
2025年4月18日に肺がんのため入居していた東京都内の高齢者施設にて88歳で他界
山口崇さんといえば自分としては加藤剛主演のTBS時代劇『大岡越前』で演じていた徳川吉宗
1966年公開作品
原作は『女の勲章』『女系家族』『白い巨塔(1966)』『不毛地帯』『沈まぬ太陽』の山崎豊子
監督は『君の名は』『眼の壁』の大庭秀雄
脚本は『父ありき』『君の名は』『坊っちゃん(1966)』の柳井隆雄
粗筋
昆布商の娘多加が呉服問屋に嫁入り
しかし夫は遊び人
仕事が面白いと思ったことがない
株に手を出し大失敗
店を売らなければいけない始末
夫が寄席が好きということで寄席小屋を経営することになった多加
繁盛するが遊び人の夫の金遣いの荒さは変わらず
茂木草介が山崎豊子の『花のれん』『暖簾』『ぼんち』の三作品を脚本として一つに纏め66年から67年まで約1年間NHKで放送された連続テレビドラマの劇場版
TVドラマでは多加に南田洋子で吾平には長門裕之という夫婦共演
ちなみに子役として内藤剛志や佐藤蛾次郎が出演していた
大阪船場を舞台にしたオール関西俳優による関西弁のノリが売り
日生球場の近鉄ファンのような進学や転勤で引っ越してきた他地域の人たちが恐怖するような関西弁とちゃう
しかし松竹ということもあってか主演多加役は東京生まれ東京育ちの倍賞千恵子
寄席を始める件は吉本興業創業者がモデル
真夏に冷やし飴を美味そうにグビグビ飲む浪花千栄子のリアルな芝居好き
配役
昆布商浪花屋の一人娘の多加に倍賞千恵子
浪花屋の丁稚奉公から働きを認められ暖簾分けをしてもらえるようになった八田吾平に山口崇
浪花屋の主人の利兵衛に二代目中村鴈治郎
呉服問屋河島屋の跡取りで多加の夫になる吉三郎に二代目中村扇雀
利兵衛の遠縁の娘で吾平の妻になる千代に香山美子
吉三郎の友人の寄席芸人ガマ口に小沢昭一
女中の梅に柴田美保子
高利貸しのきんに浪花千栄子
吾平の先輩丁稚の太吉に立原博
多加の兄の利一に小島秀哉
利一の妻の志野に亀井光代
番頭の米助に高田次郎
市会議員の伊藤に田村高廣
医者に吉田義夫
吉太に明石潮
織京に若宮大祐
清助に石浜裕次郎
稲垣美穂子
長内美那子
佐々木孝丸
五代目笑福亭松鶴