関東果し状

劇場公開日:

解説

「関東破門状(1965)」の小沢茂弘と「やくざGメン 明治暗黒街」の村尾昭が共同でシナリオを執筆、小沢茂弘が監督した“博徒”シリーズ第七作目。撮影もコンビの山岸長樹。

1965年製作/90分/日本
配給:東映
劇場公開日:1965年12月31日

ストーリー

大正末期--。関東梅島会傘下の滝井組々長滝井政次郎は土建業界にその手腕を高く買われ、同業からの人望も厚かった。そうしたある日、滝井組の正月の祝宴に集った代貸常吉はじめ一同は、喧嘩早い三次がいないのに気付いた。そのころ三次は、妹ちづが勤める安井紡績蒲田工場の辻工場長が、川崎一帯を仕切る阿久津組一家とグルになって、女工らが病気になっても入院させず、強制労働を強いられていることに怒って単身暴れ込んでいたのだ。駈けつけた政次郎は辻と直談判すると、女子工員の待遇改善を訴えると共に病人を入院させ手厚く看護してやるのだった。面子を潰された阿久津は、その腹いせに病院帰りの政次郎をダイナマイトで襲った。幸い政次郎は軽傷ですんだものの、その場にいた女工ゆきは両眼を失明してしまった。堅気の娘を傷つけたことに怒った政次郎は、殺気立つ乾分をなだめ、阿久津に話し合いを申し入れたが、逆に喧嘩を売りに来たのかと因縁をつけられる始末。だが、政次郎は阿久津組代貸しで幼友達の栄三の顔をたてて、その場は引きさがった。栄三は渡世の仁義に悩み、一人苦悩した。一方阿久津は、安井紡績の川崎新工場建設計画をいち早く知ると、関東梅島会の莫大な組織に対抗して勢力を拡張し、神奈川北斗会を結成、力づくで工事一切を請負うことを目論んでいた。数日後安井紡績社長安井は、請負工事は関東梅島会、作業員、資材の担当は北斗会と、両組の顔をたてた工事の分配をした。だが、これに満足できない阿久津は、これを断り、栄三を先頭にして、政次郎の弱味につけこみ、関東梅島会になぐりこんだ。この喧嘩で、栄三は自ら政次郎の短刀に刺され、梅島も、凶弾に命を絶った。勘忍袋の緒を切った政次郎は、一家五十人を引きつれて、六百人の北斗会に決死の果し状をたたきつけた。六郷河原を紅に染める大乱闘の末、三次すて身のダイナマイト作戦が功を奏して、関東梅島会は北斗会を粉砕した。

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