「背中一面に巨大な女郎蜘蛛の刺青を彫られて」刺青（1966）　ねこたまさんの映画レビュー（感想・評価）

中々に凄まじいお話しです。
進藤兼人さんが脚本。

若尾文子さん演じる商家のお嬢様が、手代と一緒に駆け落ちして、騙されて遊女に身を落とす。
その上、背中一面に巨大な女郎蜘蛛の刺青を彫られて、悪女に変貌していく。というお話し。

若尾さんが生来から気の強かった悪女を威勢良く演じています。
途中から出てくる悪人旗本は佐藤慶さん。
山本学さん演じる彫物師は、自分の彫った刺青に魅入られてしまい、狂気の世界に堕ちていく。

谷崎潤一郎さんの小説が原作だけれど、文芸物にありがちな退屈さがなくて、面白かったです。