裸の青春
劇場公開日:1965年7月24日
解説
「嘘は底抜け」の鈴樹三千夫と白浜京介が共同でシナリオを執筆、「母の歳月」の水川淳三が監督した青春もの。撮影もコンビの堂脇博。
1965年製作/88分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1965年7月24日
ストーリー
トラックの運転手源吉の援助で、少年院を脱出した村木三郎は、途中海洋で水と戯れる素裸の少女由利子をみた。その後三郎の脳裡からはこの少女の面影がこびりついてはなれなかった。やがて三郎は非行グループのみどりらにむかえられ一躍英雄視されるようになった。そしてある日、三郎はみどりが勤めていた工場に寄り、みどりが取り残した給料の残りをまきあげようとした。が、偶然三郎はそこで工場で働く由利子の姿を見て、逃げるようにその場を去っていった。その夜みどりはホテルに三郎を誘った。が、由利子の面影を忘れられない三郎は虚しい想いにいたたまれず、一人夜の海辺にでて幼いころに夢をはせた。三郎は幼くして両親を失い、姉静子の手で育てられたのだった。だが、今は平和な家庭をもつその静子もかつては生活のために二号となっていたことがあった。三郎はそんな静子の秘密を知って以来グレてしまったのだ。翌日、思いあまった三郎は、静子を訪れた。しかし三郎の脱走を知った静子は警察に通報した。三郎はその場を危く逃れ再び源吉のトラックに助けられた。そして途中、偶然由利子に再会した。二人は互いの生活を語りあい楽しい一時を過ごした。病床の父を助け、弟のめんどうを見る由利子の生活を知った三郎は、自ら少年院に帰った。だがそのころから由利子の眼病は悪化していった。やがてつとめを終え少年院を出た三郎は由利子が働くサロンバーを訪ねた。今では由利子の眼は盲目同然なほど悪化していた。その夜、二人は、はじめて知りあった海辺で愛を誓いあった。数日後三郎は由利子の眼を手術する費用を稼ごうとトラックを襲った。が、計画は失敗に終り、三郎は捕えられた。しかし三郎の由利子に対する純粋な愛を知った運転手たちは、三郎の罪を許し、由利子のための入院費を出しあってやるのだった。