劇場公開日 1965年4月18日

網走番外地のレビュー・感想・評価

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3.5ろくでなしでお人好し

2014年11月26日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

興奮

高倉健をスターダムにのし上げたヒットシリーズ第1作目。1965年の作品。
僕の世代だと高倉健は寡黙で真面目な男のイメージなので、本作のようなアウトローは結構新鮮。

おおまかなあらすじは…
北海道網走の刑務所に送られたヤクザ者・橘真一が、病弱の母に会う為、脱獄しようとする。

囚人仲間から脱獄計画に誘われる橘。
一方、親身に目をかけてくれる保護司が仮釈放に奔走。
しかし、もたもたしていたら母にもう会えなくなるかもしれない。
迫る脱獄計画決行の日。
その時…!

主人公・橘の過去が時折挿入される。
ろくでもない人生を送ってきた橘。
「俺は馬鹿野郎だ!」
心底腐りきってる訳じゃない。ろくでなしなりに、仁義とケリをつける。

腰が低そうに見えてその正体は…!? とあるワンシーンで、老囚人役の嵐寛寿郎が凄みを見せ付ける。
保護司役の丹波哲郎も人情味のある好演。

クライマックスは、さながら和製「手錠のまゝの脱獄」。
不運な事に、脱獄計画張本人の囚人と手錠で繋がれたまま逃走するハメに。
大雪原の脱走、トロッコ・アクション、走り迫る列車を利用しての手錠切断…。
歯切れ良く、ハラハラドキドキ。
石井輝男監督の演出も快調。

大分前に一度見てはいたが、ほとんどうろ覚え。
哀悼の意を込めて実に久々に見たのだけど、面白かった。
そして言うまでもなく、高倉健の男臭さに惚れ惚れ。

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近大

3.5ムショ暮らしの前の幼年期の話が興味深い

2013年8月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合65点 ( ストーリー:70点|キャスト:65点|演出:55点|ビジュアル:55点|音楽:65点 )

 時代背景もあるし当時の人もこういう人が多かったのかもしれないが、しゃべり方とかが古い昭和の映画という演出で、特に前半は任侠もの演歌の世界そのまんまというのは古さを感じる。原画の再生速度が速いみたいで、それにつれて科白も早くて何を言っているのか聞き取れない部分が時々あるのにはまいった。白黒映像もあって観辛い・聞き辛いという点では質が低い。
 だが見ているうちに、高倉健演じる主人公の家庭環境から今までの道程がわかってくると面白くなってきた。刑務所の中の話や脱獄のことよりも、昭和初期から中期の貧困家庭の様子が一番興味を持てた。それをうけて、彼の送る刑務所生活がより重みを増した。囚人みんなそれぞれが事情を抱えて生きているというのがわかる。

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Cape God