新女・女・女物語

劇場公開日:

解説

「肉体の門(1964)」の作者田村泰次郎が監督、倉田武雄、芥川和敏が撮影したドキュメント。

1964年製作/80分/日本
原題または英題:It's a Woman's World
配給:松竹
劇場公開日:1964年10月4日

ストーリー

女・女・女、女は男にとって永遠に不可解な存在である。産院--、今日も女児が一人誕生した。また男性を迷わせ、喜ばせる女が生まれた。その美しい逞ましい生命力--バトン・ガール、水着ショウ、ミスコンテストと女性の肢体美が誇らかに躍動し、女子野球、女子競輪では、男子顔まけの生命力を発散する。その驚くべき生命力--パチンコ屋にも、バー、ソープランドにすら、今や婦人専用コーナーがある。まさに男性の座はそのまま女性に代わられようとしている。一方、女体に画を描く異色画家、蛇や鰐を愛育する女性、猫を二十数匹も飼う女主人と、女性のもつ不思議な感覚がそこにはある。しかし、対島の海女や、烏羽の海女、喜界島の女のように巨大な生活力は男性を敵としない。その驚くべき逞しさに男性は舌を巻くばかりである。見せる女が悪いのか、のぞく男が悪いのか、罪は誰が負うべきだろうか。ヨットの上でも、夜の砂浜、森の中でも、治外法権地帯の桃色遊戯は展開する。そして、芸者姿で男を楽しませる女・女・女の群れ。しかし、羽田に降りたった金髪美人は、日本訪問の目的が堕胎手術にあると放言する。そのたくましさにひきかえ、毎年投身自殺で、その凄絶な姿をさらす者もいる。そして、日本の風土の中には、地方の奇習が数多く残されている。そのほとんどが、女性本能を母体とする不思議な力が根源をなしている。いや恐るべきは、女性の存在ではあるまいか。今日も雑沓をぬって、産婦が歩いてゆく、生命の誕生が明るい明日を待っているのだ。

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