狼少年ケン 月夜の出来事

解説

大野寛夫の原作を、「狼少年ケン　アラビアの怪人　魔の岩の決闘」の芹川有吾が脚色「狼少年ケン　トーテンポールの魔人　ピストル騒動」の池田宏が演出した動画。撮影はコンビの菅原英明。

1964年製作／日本
配給：東映
劇場公開日：1964年6月14日

ストーリー

ケン達の住むジャングルに、老狼キングがひきいる旅狼のスカーレットが流れついてきた。若狼のブラックは一目でスカーレットにひかれてしまった。しかし内気のブラックはスカーレットに臆病で、周りのケン達の方がかえってやきもきするばかりだった。そんな折に、スカーレットと仔狼のチッチとポッポが何者かに誘拐された。犯人はケン達に恨を持つゴリラと山猫の仕業だった。悪知恵にたけた山猫は、旅狼のキングにはスカーレットがケン達にさらわれたと吹聴し、ケン達には、チッチとポッポは旅狼に喰われたと騒ぎたてた。旅狼一族とケン達を対決させ、共食いさせようという魂胆だった。この作戦は図に当り、旅狼とケン達は月の出を期して決闘することになった。しかし、ケンと狼のジャック、ブラックは山猫の態度に疑問を持ち、密かに捜索を開始していた。ゴリラの住む山麓にはスカーレットの髪飾が落ちていて、それにはゴリラと山猫の匂いがしみ込んでいた。一行はゴリラの洞穴に攻撃を開始した。ゴリラと山猫は惨々に痛めつけられ、スカーレット、ポッポ、チッチは無事に救出された。その頃、キングの卒いる旅狼とボスの卒いる狼達とは決闘寸前だった。危うくその中に割って入ったケンは、無事に事態を収拾することができた。そこにはブラックとスカーレットの最高に嬉しそうな顔があった。