「すごいです」女系家族　タンバラライさんの映画レビュー（感想・評価）

何と言っても 京マチ子の美しさと存在感！ この時、彼女は40歳ぐらいなので皆さんには50歳過ぎてから見ることをお勧めします
主人公は強欲なだけで誰も応援したくなるようなキャラじゃない。ただただ、京マチ子がいい女だから いつのまにか応援してしまうんですね。そうなるだろうと客の心理を巧みに利用して映画が成り立ってると思いました。 それから番頭の存在ですね。これはもう この番頭の存在がなかったらお話にならなかったのですが絶大に効いています。彼が何を企んでいるのか？どういうキャラなのか？何をしたのか？・・それらが徐々にベールを脱いでいく様が実に巧妙に描かれていました。そしてどういう結末になっていくか 、どう決着つくんだろう・・という サスペンスに。最初は何がどうなってるかわからないミステリー 、それからどうなるんだろうというサスペンス。この移り変わっていく脚本の見事さが秀逸。さらにこの映画の中にはいくつもの対決シーンがあります。その対決シーンの脚本が実に見事。そして最後にやってくる どんでん返し。 若尾文子が来ました・・っていうシーンから緊張感が高まり、すごく迫力があって盛り上がりました。さすが若尾！
そして私の中ではこれで 山崎豊子の評価がガクンと上がりました。白い巨塔 女の勲章 そしてこれ。3つ見て全て傑作。なんて素晴らしい作家だろう。評価が高い作品がまだまだあるので 全部見ると決意しました。
ただ小説は読めません。展開がのろすぎて読んでられませんでので。 展開が遅い 小説でもじっくり読んでいられる方には原作を読むことも多い おすすめします