魚河岸の旋風娘
劇場公開日:1963年3月3日
解説
「咲子さんちょっと」の富田義朗が脚本を執筆、「ちんじゃらじゃら物語」の堀内真直が監督した喜劇。撮影は「空と海の結婚」の加藤正幸。
1963年製作/82分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1963年3月3日
ストーリー
“魚くに”の主人若林邦造は娘の三重子と毎朝魚河岸へ買出しに行くが、幼友達で仕出し料理屋“福むら”主人文吉とは顔を合わせる度に喧嘩ばかりしている。三重子はみんなから“ミコチャン”と呼ばれる人気者だ。姉の和子はBGで文吉の息子豊吉と愛し合っているが、父同士が仲が悪いため打ち明けられないでいた。豊吉は、海が好きで店に来る船乗りの杉田に頼んで、船乗りになろうとしていた。永いやもめ暮しを続ける邦造は、ナイトクラブのホステス新井けい子のところに通うのがたのしみだ。しかし、クラブで唄っている曽根ミキが、三重子と同級生と知って大いにあわてた。そんな矢先、邦造が足に大怪我をして入院した。三重子は夜間の定時制に変わり、家業をうけつぐことになった。ある日、三重子のことを立花先生に相談に行った和子が、立花と一緒にいるのをみて、二人の仲を三重子は誤解してしまった。そんな時、ミキから立花先生に田舎からお嫁が来ると聞かされた三重子は、姉の一大事とばかり、和子と立花をうまく二人きりにした。和子を想っていた立花は喜んだが、和子から豊吉のことを聞かされ、田舎に帰る決心をするのだった。それを知った三重子は、今度は和子と豊吉のために奔走するのだった。だが、邦造は、この話に頑として反対。逆に文吉のところにどなりこむしまつだ。三重子はそんな父親に、BGはあきらめた。魚屋になるから二人を一緒にして下さいと頼むのだった。流石の邦造も三重子の言葉に動かされ、二人の仲を許した。今日も三重子は、魚河岸の空気を胸一杯に吸いこんで働いている。そんな彼女に、下町の人々は暖かい声援をおくるのだった。