機動捜査班 群狼の街
劇場公開日:1962年12月1日
解説
機動捜査班シリーズの第十一話。「サラリーマン物語 新入社員第一課」のコンビ宮田達男と大門三郎が共同で脚本を執筆、「機動捜査班 東京暴力地図」の小杉勇が前作にひきつづき監督。撮影は「泣くんじゃないぜ」の松橋梅夫。
1962年製作/77分/日本
配給:日活
劇場公開日:1962年12月1日
ストーリー
深夜の理立地で殺人が起った。殺された男は新興勢力戸辺組の組長だった。伊藤部長刑事を中心に捜査四課はさっそく行動に入った。そして反目しあっている坂巻組の幹部山口と木村が捜査線上に浮びあがった。だが証拠はなく、その上何者からか犯人は戸辺組の岡田だと電話があった。その頃坂巻組の社長室で、坂巻、山口、木村の三人を前に岡田が書類をかわしていた。そこへ今度の陰謀を企てた伴がやってきた。彼は坂巻の情婦美枝にいちはやく目をつけていた。しかも、彼はいつの間にか山口や木村をだしぬいて社長秘書におさまった。坂巻にクラブ「カール」を任されているマダムの冴子はそんな伴がきらいだった。ある日伴は岡田をさんざん酔わせ、深夜のビル街で轢き殺した。殺された岡田が持っていた拳銃は戸辺組殺しに使われたものと同一だった。岡田をかたづけた伴は続いて山口をだまし、作業場で射殺した。現場にかけつけた大宮刑事は、犯人は意外に坂巻組の中に潜んでいるとにらみ、その捜査にあたった。だが伴は着々と殺人計画をたてていた。彼は冴子といい仲になった木村を訪ずれ拳銃で脅し、山口を殺した自責の念と邪恋の精算を意味する遺書をかかせた上で二人を毒殺し、ガス心中にみせかけた。そして美枝をマダムの席につかせた彼は、ふと知り合った洋子に近づきはじめた。それは洋子の父が不動の地位にある風間組の社長だと知ったからだ。風間に会った伴は坂巻組の合併を条件に娘との結婚話をもちだした。襲名披露の日、洋子との結婚話を聞いた美枝は、嫉妬に狂ってすべてを警察に喋った。伴は美枝の腹部を射ち夜の街へと逃れた。だが発車寸前の列車を目前に大宮刑事らに逮捕された。