男と女の世の中
劇場公開日:1962年9月1日
解説
週刊新潮連載源氏鶏太原作を「女房学校」の斎藤良輔が脚色、「情熱の詩人啄木」の島耕二が監督したコミカル・ドラマ。撮影は「すてきな16才」の渡辺公夫。
1962年製作/89分/日本
配給:大映
劇場公開日:1962年9月1日
ストーリー
最高にもてる男、信濃浩介はガールフレンドのあさ子ととみ子に結婚を迫られると、親父の再婚が先決問題と軽くいなしていた。売れっ子デザイナーの父、浩太郎も相当なプレイボーイ、万事呑み込んで持ちつ持たれつの父と子である。浩介は友人の姉、女社長の栗田武子を父の花嫁候補に推薦した。申し分のない相手だが、浩太郎は内心秘書の香代子を望んでいるらしく、バーの女成子との関係を清算しようと苦労していた。一方、浩介は栗田から死んだ友人港の妹、由利子への想いを打ち明けてくれと頼まれた。ところが訪ねた当の由利子から浩介は愛情を告白されて大弱り。仕事の依頼を受けて浩太郎と香代子は大阪へ向った。ここにも花嫁候補の社長秘書、英子が待っていた。大胆な英子の振舞いに香代子はすっかりおかんむりだ。東京では、浩介が父と香代子のために奔走していたのだが。由利子と浩介が喫茶店で話しこんでいるところへ武子が来合せた。そして二人の事情を知ったところへ、あさ子ととみ子が乗り込んで来た。我がちに浩介との結婚を主張する二人を見て、由利子はその場を去った。その時、浩介は自分の心が由利子に傾いているのを知った。東京へ戻った香代子は、浩太郎の煮えきらない態度に業を煮やして去って行った。父と子は同じ思いをかみしめるのだった。二、三日して、浩太郎は武子の家で英子、香代子の三人に囲まれた。かたくなる香代子の心をほぐしたのは武子で、むくれる英子をなだめて消えた。浩介も事情を知った栗田のはからいで、由利子と和解出来たのだった。土曜日の夜、銀座のホールに晴々とした顔で踊る浩太郎と香代子、浩介と由利子の姿があった。