「若尾文子は何を着ても色っぽい」爛(1962) タンバラライさんの映画レビュー(感想・評価)
若尾文子は何を着ても色っぽい
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この・・特にこれといった事件も起きないのに観客を引きつけて話さない序盤部分の脚本のうまさといったら!! それから やばいことが起きそうな予感を醸し出しつつ だんだんと盛り上げて行く・・。やはり新藤兼人はすごいなあ ということは感じざるを得ないね。二人の女と男の絶妙なキャラクター設定。 絶妙な関係。若尾文子の役どころも いつも ほど悪どくなく、いつもほど男をコントロールすることもできない・・ 絶妙な展開だった。そして 面白すぎない絶妙なレベルの脚本・・・。
一方監督目線で言えば、こういう脚本から面白い映画を作ることが 監督冥利につきるというものだろう。・・・例えば 男役の設定・・・ 田宮二郎 だからこそ いかにも女遊びが好きそうで 主人公が不幸になりそうな雰囲気が醸し出されている。 他の俳優だったらこんなにもうまくいってなかったと思う。 こいつは本当に奥さんと別れるのか?別れないのか・・ こんなチープなサスペンスで物語をうまく引っ張ったのは監督の実力も大きい。
そして、この映画はとても面白かった。世界芸術エロ映画のナンバー1にノミネートされるべき作品だ。 エロいシーンを直接撮らないでエロいシーンがあったことを想像させる・・・ それがいいんですね!
配信がなかったからDVD購入して観た。 購入して良かった。
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