劇場公開日 1962年2月21日

婦系図のレビュー・感想・評価

全2件を表示

4.0婦系図

2026年1月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

監督/三隅健次、主演/市川雷蔵、万里昌代と言えば、真っ先に想い出すのは時代劇の傑作「斬る('62=大映)」であり、否が応でも期待が膨らむのだが、「婦系図」はそんな期待を裏切らない傑作である。
この映画の万里昌代は本当に素晴らしい。「斬る」の登場シーンは少ないながらも鮮烈な存在感を示した役柄とは異なり、一見純真可憐で古風な女性像を演じている。一見と言ったのは、同時に極めて芯が強い現代女性の一面も覗かせる役柄だからなのであり、この複雑な心理描写を伴った好演により、今観てもまったく古さを感じさせない作品に仕上がっている。もちろん雷蔵も良いし、大映京都の豪華俳優陣、船越英二、三条魔子、小暮実千代、水戸光子、千田是也、藤原礼子、上田吉二郎、石黒達也、片山明彦、伊達三郎等、皆、適役で文句の付けようがないのだが、やはり男優陣よりも女優陣による好演の印象が強い。三隅作品を観ていていつも思うのは、それが時代劇であろうが現代劇だろうが、時には特撮スペクタクル映画であっても、それら作品における主役から脇役に至るまで、女性たちの存在感が圧倒的であり、作品のジャンルが何であれ、”女性映画の名匠’’と呼ぶのが相応しい。
例えば、若尾文子主演作品を例に挙げた場合、川島雄三監督の名作「雁の寺 ('62=大映)」よりも三隅作品「処女が見た ('66=大映)」の方が、池広一夫監督の「雁 ('66=大映)」よりも三隅作品「雪の喪章 ('67=大映)」の若尾文子の方が、よりリアルな存在感が得られるのと同時に官能的だ。それはキャサリーン・ヘップバーン、イングリッド・バーグマン、ジュディ・ガーランド、ジュディ・ホリデイ、オードリー・ヘップバーン等のハリウッド黄金時代の名女優たちが、当代きっての女性映画の名匠ジョージ・キューカー監督の下で、より一層光り輝いていたと言う映画史的な事実にとても似ている様に思えてならないのです。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ナオイリ

5.0悲恋物語

2018年11月15日
Androidアプリから投稿

こんなに悲しく美しい作品はない

コメントする (0件)
共感した! 0件)
モモッシー