何もかも狂ってやがる

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解説

大工原正泰のオリジナル・シナリオを、「真昼の誘拐」の若杉光夫が監督した社会ドラマ。撮影もコンビの井上莞。

1962年製作/76分/日本
配給:日活

ストーリー

授業中の静かな教室、突然教師矢田の怒声がとんだ。“授業中に女の話をしているなんて、君はこの教室のバイキンだ”無表情に机の傍に立っているのは細田淳である。矢口は淳のそんな態度を忌々しそうに睨みつけると、教科書を叩きつけ、荒々しく出ていった。淳は仲のよい吉井努と連れ立って帰る途中、何ともわからぬものに対するふんまんで胸が煮えくりかえるようだった。淳の父親は職工で、貧しい家計をたすけるために母親は毎夜遅くまでミシンをふまなければならなかった。淳は、学歴のないことをいつもこぼしている父親の不甲斐ない態度に腹を立てずにいられなかった。と同時に、彼には大人の世界の複雑さがやりきれなかった。そんなうっぷんをはらすために淳は父親に逆らい、母親を困らせ、教師の矢口に反抗した。反抗のための反抗だったが、淳にはどうしようもなかったのだ。そんなある日、淳と親友の努の二人は、このあたりの顔役三沢に組へ入れとすすめられた。ためらう努にかまわず、淳は平然と三沢から小遣いを受け取った。家へ帰ると淳を待っていたのは父親の渋い顔であった。学校からの呼び出しを受けたのだ。お前を大学までやろうと苦労しているのに、とくどくどという両親のみじめさに堪えられなくなった淳はそのまま家を飛び出した。その夜街をうろつく淳を呼びとめた女があった。喫茶店で会ったことのあるタイピストの陽子だった。陽子は淳をアパートの部屋にともない、優さしくお茶を入れてくれるのだった。学校も家もおもしろくない淳は、毎日街をほっつき歩き、ついに停学処分をうけた。そんな淳にとってたった一つの心のよりどころは、姉のようにやさしい陽子であった。その陽子が、課長の意に従わないため会社を辞めさせられようとしているのを知った淳は会社にのりこんだ。淳におどされた課長は、陽子をくびにしないことを約束した。淳にとって陽子は絶対で、素直に言うことも聞けるのだ。晴々とした気分になるのだった。それから二、三日後、労働者にまじって立ち働く淳の姿がみられた。彼の顔に明るい生気がみなぎっていた。

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