狂熱の果てのレビュー・感想・評価
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映画人の熱情を垣間見た
大宝は倒産した新東宝から配給部門を分社化して設立した会社。活動期間4ヶ月と短命で配給した映画は6本。その第1回配給作品が「狂熱の果て」です。安保闘争後の空虚な時代を背景に、六本木族に加わる若者たちの情熱とあがきを描いた、ラストシーンが切ない人間ドラマ。主演の星輝美は新東宝末期に活躍した若手女優さんで、ある時は純情派、ある時は小悪魔的な魅力を振りまき、若き日の“加賀まりこ”を連想させます。歌手から俳優に転向したばかりの藤木孝、松原緑郎、松浦浪路、鳴門洋二など、旧・新東宝の俳優が多く出演しています。「チャコちゃん」「コメットさん」「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンA」「シルバー仮面」など多くのTV映画を監督した山際永三の初監督作品で、当時の映画人の熱情を垣間見た思いがしました。
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