都会の魔窟
劇場公開日:1961年11月8日
解説
「波止場気質」の安東穂夫と長谷部潤が共同で脚本を書き、「北上夜曲」の中島義次が監督したアクション・ドラマ。撮影は「波止場気質」の中尾利太郎。
1961年製作/67分/日本
配給:日活
劇場公開日:1961年11月8日
ストーリー
“ブルー・セプテット”のバンマス北川が、麻薬注射のショックで急死した。しかし、北川が麻薬をはげしく憎んでいたことを知るトランペッター志願の隆次は、死因に不審を持ち、チンピラ時代から世話になった伴刑事に相談する。北川の妹亜矢子は“ブルー・セプテット”のピアノ弾きになったが、北川の後をついだ藤巻は、“ナイトクラブ・ジアンゴ”の社長林かおるの情夫だ。隆次と亜矢子が北川の墓参に行くと、そこに北川のかつての恋人で、なぜか姿を消していた白井美沙がいた。しかし、美沙は逃げるようにして走り去った。隆次の疑惑は深まる一方だ。そして、隆次がジアンゴに出入りするピアノ調律師が麻薬の連び屋であることを突きとめるに至って、彼には危険が迫ってきた。麻薬の力で無理矢理に美沙を情婦にしているボスの利根、子分の岩佐、武田、そして藤巻らがその一味であるが、後にはもっと大きい黒幕がいるようだ。隆次、亜矢子、そして一味から逃れようとする美沙らの働きで、麻薬組織の秘密は次第に追いつめられ、北川も一味に殺されたことは明らかになってきた。さらに伴刑事や一味に潜入した通称次郎--実は立花刑事の努力で、組織の首領は逮捕された。意外にも、来日中の名サックス奏者ケニー・リチャーズと、ジアンゴの社長林かおるこそ国際麻薬組織の大物だったのだ。隆次のトランペット、亜矢子のピアノが、再建ブルー・セプテットの前途を祝うように鳴りひびく。