学生重役

劇場公開日:

解説

「白い南風」の沢村勉と新人川辺一外の共同オリジナル・シナリオを、「伴淳・森繁のおったまげ村物語」の堀内真直が監督した青春明朗な学生喜劇。撮影は同じく「伴淳・森繁のおったまげ村物語」の小原治夫。

1961年製作/67分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1961年11月15日

ストーリー

月二回の出勤で二万円のサラリーが貰える学生重役--多くの志望者達から野尻謙一郎、新庄れい子、坂巻徹也、大籔安夫、木山茂、三島雄三の六人が選ばれた。このアイデアは惟田貿易KKの青年専務惟田大作である。だがこの計画は社長であり父である信造に反対されたため大作は敢然と独立した。大作の友人で週刊誌記者の安住葉子も側面から応援してくれることになった。大作社長を始め野尻と坂巻は、テレビ局へフィルムを売り込み、それぞれ大活躍をはじめた。処が同業者からの妨害あり、アメリカの会社からは販売成績を報告せよなどの催促に、坂巻は一計を案じた。大籔の兄である大籔電機専務、忠彦の協力を得て、狩猟には目のない新世紀テレビの山際部長を鳥撃ちに、横井デスクがテレビ・タレント志望の桜田たまみに気があるのを知って、彼女を取り持ち、他社の塚口を出し抜いて契約に成功した。ある日、アメリカの会社からウィルソンがやって来た。取持ち役のれい子をすっかり気に入ってしまったから、恋人の野尻は気がきでない。だが、このウィルソンが贋物と判って野尻は一安心だ。そこへ、塚口がたまみと横井のスキャンダルを週刊誌にすっぱぬいたので大作達の信用はガタ落ち。がっかりした大作は、ヤケ酒を飲んで葉子のアパートにとまってしまった。しかし、葉子は米軍慰問に来るハリー・ジャクソン楽団を一般公演させて信用を回復するようにと勧めるのだった。野尻達は戦争中、空中戦で撃墜されたジャクソンが、佐川艦長に救助されて武士道的待遇を受けた恩義から、佐川に逢いたがっていることをしった、野尻、大籔、三島達は四国に佐川を訪ねた。一足先に興業師の深沢と、土地の顔役辰五郎が話をしていた。佐川は誰が頼んでもジャクソンとの友情を金儲けに利用されたくないと断った。深沢は非常手段に出て佐川の孫娘を誘拐した。その騒ぎにまきこまれた坂巻は孫娘を助け出したが、辰五郎のドスに倒れた。ハリー・ジャクソン楽団のテレビ出演は佐川の協力で成功した。その頃、坂巻が息を引きとった。彼等は坂巻の霊に残ったもので力を合わせて働こうと誓うのだった。

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