二人だけの太陽
劇場公開日:1961年2月14日
解説
山本英明・松本功の脚本を「白い粉の恐怖」の村山新治が監督した青春編。「姿なき暴力」の星島一郎が撮影した。
1961年製作/70分/日本
配給:東映
劇場公開日:1961年2月14日
ストーリー
浅草のチンピラ所慎二は、日光の山奥から姉和代を頼って上京してきたばかりの田舎娘・畑村トシの危機を二度も救った。一度目はトシが置引きに荷物を奪われそうになった時、二度目は家出娘を狙う桂組の子分有村たちの毒牙にかけられようとした時だ。有村は慎二にとって兄貴分に当る男、慎二は裏切者として有村一味に追われる身となった。彼はトシと一緒にバー「梢」に勤めている和代を訪ねた。だが、和代は矢部医院の病室で祝福されぬ子を出産したばかり、しかも睡眠薬の自殺未遂で昏睡状態にあった。慎二は子供のために和代の相手の男を探し出そうと思った。「梢」のマダムから和代に三人の男がいたことを聞き出した。まず区役所の厚生課長野村を訪ねた。彼は千円札一枚をトシに握らせるとそそくさと姿をかくしてしまった。二人目の男は印刷屋の枝村、税務署の執行吏がきて店は差押えの最中。人のよい気弱な枝村も和代との関係を否定した。最後に訪ねたのが工員の久留島。彼は五カ月も和代に会っていないという。慎二とトシは結局確証をにぎることができずに矢部医院に帰った。病院の経営は、慈善事業的経営のために行きづまっていた。慎二は和代の入院費だけでも工面しようと思った。昔のチンピラ仲間を訪ねたが、待っていたのはリンチだった。和代が印刷屋の枝村と心中してしまった。父親は生活苦に負けた枝村だったのだ。慎二とトシは泥酔し、狂ったように踊りまくった。だが、酔いがさめた時、二人は残された赤ん坊のことを考えた。二人で育てようと、慎二とトシは誓い合った。
スタッフ・キャスト
-
所慎二水木襄
-
畑村トシ小林裕子
-
畑村和代小宮光江
-
矢部安磨千秋実
-
田代陽子安田千永子
-
田代勇佐藤晟也
-
有村山本麟一
-
沢田潮健児
-
野村殿山泰司
-
枝村増田順司
-
枝村とよ菅井きん
-
久留島今井俊二
-
今井節子太地喜和子
-
坂本石島房太郎
-
置引する男花沢徳衛
-
「こはる」の女将春日千里
-
「梢」のマダム藤里まゆみ
-
中年の警官柳谷寛
-
若い警官石森武雄
-
「清和荘」の主婦不忍郷子
-
枝村家近所の連中北原路子
-
ピケ隊の若い男沼崎進
-
桂組の子分A須賀良
-
桂組の子分B室田日出男
-
桂組の子分C水原仗二
-
桂組の子分D原信夫
-
桂組の子分E清水規生
-
バスの車掌佐藤淑子
-
やくざ風の男A日尾孝司
-
やくざ風の男B三重街竜
-
キャバレーの支配人片山滉
-
少年の母歌川まゆみ
-
叩き売り岡部正純
-
執行吏A沢彰謙
-
執行吏B久保一