エロ将軍と二十一人の愛妾
劇場公開日:1972年12月2日
解説
好色家として有名な徳川11代将軍家斉の時代、諸大名から献上された諸国の美女が大奥に集合した。千差万別の女の捲き起す色模様を描く艶笑喜劇。脚本は「恐怖女子高校 女暴力教室」の掛札昌裕、監督は脚本も執筆している同作の鈴木則文、撮影は「木枯し紋次郎 関わりござんせん」のわし尾元也がそれぞれ担当。
1972年製作/92分/日本
配給:東映
劇場公開日:1972年12月2日
ストーリー
徳川20代将軍家治の隠居のため、幕府では、田沼派、松平定信派と世継問題でもめていたが、田沼は家治の愛妾お八重に取り入り、自分の押す一ッ橋豊千代を強引に11代将軍と決めてしまった。一ッ橋家の御用人嘉門は豊千代を吉原に連れ込みおいらんの揚巻に筆下しを頼んだ。ところがその最中に、突然揚巻が膣けいれんを起こして、分離不可能となってしまった。新将軍、初登場の日は刻々と迫り田沼及び、御用人の岩本らは困惑する。折しも天井裏に忍び込んで、それらを聞いていた女鼠小僧弁天のお吉は、二人の前に姿を現わし、好策を提案。それは、お吉と同じ長屋に住む豊千代とうり二つの角助を身代りに立てるというのである。田沼はこの提案に乗り、なんとか将軍就任をすませた。一方、角助は身代りとはなったものの、根っからの女好きで、夜、大奥の天井裏へ登り、側女たちの入浴風景などを覗き回った。ところがそこへお吉が現われ、角助は彼女の正体を知った。幕府に怨みを持つお吉は角助に無茶苦茶にひっかき廻してほしいというのである。さて角助大奥初お成り。彼は持前の好色を発揮して次々と美女と関係していった。一方田沼と松平の政争は相変らずで将軍が好色と知ってからは、それぞれ趣向をこらして美女を献上する。以来、大奥は側女の数も増え空前の賑やかさとなった。田沼はそろそろ豊千代と角助を替るべく画策するが、お吉の邪魔にあって失敗。やがて、近衛大臣の息女茂子が大奥入りとなった。そしてお吉の思惑通り、茂子は角助の子を身篭もった。数年後角助は病死し、家斉が返り咲いたが、彼には嫡子が無く、角助の子が代々徳川家の跡を次いでいったのである……。