蒼ざめた日曜日

劇場公開日

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解説

朴訥な青年が、修道院に入ってしまった恋人の面影を追って放浪するというストーリーの中で、女の実像と虚像を追求する。曽野綾子の同名小説を「喜劇 やさしくだまして」の田波靖男と「潮騒(1971)」の井手俊郎が脚本化した。監督は「潮騒(1971)」の森谷司郎。撮影は「さらば掟」の金宇満司がそれぞれ担当。

1972年製作/89分/日本
配給:東宝

ストーリー

会津大介と飯田由里江は恋人同志である。由理江は敬虔なキリスト教徒で、今日も二人は教会にきている。その帰り道、大介は由理江に結婚話を持ちかけた。これで何回目だろう。しかし、やもめ暮しで個人タクシーの運転手をしている父親を一人おいて結婚はできないと断わった。そんなある日曜日、父親の清がダンプカーと激突し帰らぬ人となった。由里江はいい憎そうにいった。「修道院へ入ります」大介は茫然としたが由里江は北国の修道院へ旅立った。その後の大介の生活は荒涼としたものだったが、ある日通勤電車の中で、由里江そっくりの短大生幸子と逢った。その日電車の中で貰った幸子の手紙通り指定の場所におもむいたが、彼女の姿はなかった。それから暫くして、大介は取り引き先きの河村の招待先でしのぶという芸者と知り合った。そのしのぶも由里江そっくりだった。大介の頭の中では、由里江としのぶの面影が交錯し、充足した二人の生活は続いた。由里江との約束の二年目を迎えたが彼女からは何の連絡もなかった。失意の中を帰ってみると、しのぶは以前関係があり、刑務所入りしていた岡本に刺殺されていた。やがて三年の歳月が流れる。大介は友人の結婚式に参列し、その席上で今は人妻となっている幸子と再会した。二人は燃え上る。完全に大介と幸子は一心同体になり、由里江への思いも大介の頭から消えたかにみえた。そんなある日、二人の逢瀬を夫の良平に見つかった。しかし、良平は二人の仲を認め、離婚を迫る幸子の意見を却下した。二人は更に既成事実を積むため子供をつくった。良平は幸子をパリの産婦人科に入院させ、大介から隔離した。そこで大介が感じたのは二人の夫婦愛だった。失意の奈落に突き落とされて街を漂う大介は由里江のことが気にかかった。やがて五年が過ぎ里由江からは何の連絡もなかった。大介は北国の修道院に向った。大介は必死で修道院にもぐり込んだ。しかし由里江には、大介がずっといだいたイメージはなく、醜く太った由里江しかなかった。彼は必死で逃げた。その途中の雪原で由里江そっくりの娘に修道院の道を聞かれた。茫然と娘の後姿を見送る大介。修道院の鐘が鳴り渡る。その日も良く晴れた日曜日であった。

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