「昔ながらの任侠映画」暁の挑戦 しんかいぎょさんの映画レビュー(感想・評価)
昔ながらの任侠映画
私がこの映画を見たのは2013年だっただろうか。
ちょくちょく通っていた川崎の映画館で、特別上映をやるというのを公式サイトで大々的に告知していた。
舞台は大正時代の川崎で、実際に同時代に鶴見で起きたやくざの抗争がそのベースになっているようで、川崎市制施行90周年記念としての上映だった。
しかも長年見つかっていなかったフィルムが発見・修復されたという、どういういきさつでそうなったかはわからないがこういうフィルムにお目に掛かれること自体が映画ファンとしては幸せだ。
詳しいストーリーは他所に譲るとして、内容としてはオーソドックスだ。登場人物の恋模様や、人情、やくざ同士の思惑や行政がからみあって大きな事件へと発展していくという群像劇はいつ見ても面白い。
映画が製作されたのは1971年。日本映画の傑作である「仁義なき戦い」が1973年であり、この時代の映画にはエネルギーがあふれていると感じられる。
最終的には多摩川の河原ではっきり決着がつくが、こういうスケールのデカイ日本映画をまた見たいなといつも願っている。
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