すっぽん女番長

劇場公開日:

解説

70年後半、「高校生番長」シリーズなどの活躍で、プロデューサー協会新人賞を獲得した八並映子の主演作。脚本は「高校生番長 深夜放送」の高橋二三。監督は「喜劇 おひかえなすって!」の弓削太郎。撮影は「おさな妻(1970)」の上原明がそれぞれ担当。

1971年製作/82分/日本
原題または英題:Live and Learn
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1971年1月27日

ストーリー

一度食いついたら離れないことで有名な哲子は、「スッポンお哲」の異名をとっていたが、男生徒の父兄から百万円を恐喝したことがバレて、学校を放出されてしまった。退学させられたことを幸いに叔父の家を飛びだした哲子は、この金で世界一周の夢を抱き、新宿の町に降り立った。故郷でならした哲子でも、ジュクにくれば田舎者。詐欺師、三吉にひっかかり、あっという間に百万円を奪われてしまった。三吉を追う一文なしの哲子に近づいたのは、スケコマシの政。破れかぶれの哲子は、逆に政に食いつき、食べて飲んで洋服買って、驚ろく政を泥酔いさせて、町で知った坂下巡査まで供応して身元保証人に仕立て上げた。坂下巡査に作ってもらった三吉のモンタージュ写真を片手に捜し廻る間に、政にひっかかったすみ子を助けた。ヤサを求めてさすらう哲子、すみ子は、不法占拠の新宿女番長お松グループのおんぼろ小屋のアジトを見つけ、消火訓練と銘打って、小屋をダンプでブッ潰し、火をつけて消化器ふり廻して大暴れ。お松グループを追い出したその後にスッポンアジトを完成。スッポンの名を慕って子分も増え、ジュクの女番長にのし上ったが、憎い三吉だけは見つからない。一方、アジトを取られ、力ではかなわぬと知ったお松は、三吉を抱き込んで、哲子殺しを計画した。三吉を捕えた哲子は、罠とも知らず、三吉のたくみな弁舌に乗せられ、多量の睡眠薬を飲まされてしまった。子分の介抱によって一命を取りとめた哲子はお松の策略を知って怒り狂い、一対一の死を賭けた対決を申し出た。鉄橋にぶら下る哲子とお松。下は激流、頭の上は列車。ズリ落ちそうになるジーパンを片手でおさえながら列車の通過を待つ。お松は我慢しきれずに激流にまっさかさまに落ちていった。死の対決に勝った哲子は三吉の後を追った。哲子が死ななかったことを知った三吉は、哲子のすさまじい執念に怖れをなして安全なムショに逃げ込んだ。かくなる上はと、哲子は坂下巡査を脅迫しての刑務所入りをするが、女と男のムショは別と聞いて、やむなく手錠のままで大逃走を計った。

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