劇場公開日 1979年3月3日

「不条理なシナリオと構成はもはや前衛的。 ストップモーション・アニメーションのクオリティは⭕️」くるみ割り人形(1979) たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5不条理なシナリオと構成はもはや前衛的。 ストップモーション・アニメーションのクオリティは⭕️

2020年12月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

単純

寝られる

E.T.A.ホフマンの童話『くるみ割り人形とねずみの王様』と、チャイコフスキーが作曲したことで知られるバレエ作品『くるみ割り人形』を原作にしたストップ・モーションアニメ。
不恰好なくるみ割り人形を手に入れたことがきっかけで、人形の国へ迷い込んでしまった少女クララの冒険が描かれる。

超有名な物語だけど、今までどんなあらすじかすら知らなかった作品「くるみ割り人形」。
サンリオが作った児童向け作品で学んでみました。
余談だが、サンリオが映画事業をしていることを初めて知った。なんでもやってんなサンリオ。

制作費7億、制作期間に5年を費やしたという力作。
1979年の作品ながら、ストップ・モーションアニメとしてのクオリティは非常に高い。
人形のデザインに古臭さはなく、今見てもちゃんと可愛らしい。
国産のストップ・モーションアニメって、最近ではあんまりない気がするので、この懐かしい感じにはむしろ新鮮さすら感じる。

ホフマンやチャイコフスキーの作品が原作にはなっているが、かなりオリジナル要素強めな感じらしい。まぁ原作読んでないしバレエも見たことないからわかんないんだけど。
夢か現かわからないようなドラッギーな作風は『不思議の国のアリス』成分が強いと感じたが、これは原作からしてそうなのかな?

お話のテンポははっきり言って悪い。
話の流れをぶった切ってミュージカル場面や、実写のバレエ映像が挿入されるため、俺は今何を見せられているんだ?という気持ちになってくる。
狙ってやったのか知らんが、もはや前衛芸術のような奇怪さ。

特に意味不明だったのは、呪いにかけられたお姫様を治すために各国の名士たちが集められたシーン。
あのわけわからなさは是非一度見て頂きたい。頭おかしなるで。
このシーンに登場するキャラクターの声優をみると大橋巨泉や藤村俊二、坂上二郎や愛川欽也、牧伸二などの当時の著名人がゲストとして声を当てている。
だから11pmの「シャバダバシャバダバ〜」というBGMを背負って登場するキャラやウクレレ漫談するキャラがいた訳だ。
全然世代じゃないのでよくわからんかった。よく知らないおじさんたちの持ちネタを披露されても感想に困る。
時代が経つと意味不明になるというのは、芸能人を声優に起用する時の大きな問題点だなぁ、としみじみ思いました。

「くるみ割り人形」の大体のストーリーはわかったので観た甲斐はあったと言えるが、まぁ今観て面白い映画かと言われれば答えはNO。
何故か登場した実写のピエロがめっちゃ怖かったなぁ🤡
子供の頃に観てたらトラウマになったかも。
ピエロの恐怖にヒヤッとしたい人にはオススメ!

たなかなかなか
マサシさんのコメント
2023年6月5日

色々と共感ありがとうございます。また、フォローありがとうございます。
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マサシ