蒼い日々

劇場公開日

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解説

2年前に、文選工の青年と在日朝鮮人の少女を主人公にした短篇「影を曳く詩」を撮った山口恭平の第2作。25歳の山口は、プロダクション鷹で木俣尭喬監督の助監督をやっていたことのある青年である。(16ミリ)

1975年製作/70分/日本
配給:その他

ストーリー

5人の男女--若い女を先頭に、異様な風体の三人の中年男、しんがりに若い男--がゾロゾロとまだ残雪の消えやらぬ山道を、息をきらせながらどこかへと登って行く。彼らが、ようやくたどりついたのは、山の中にポツンと建っているかなり大きな建物で、そこは信州療養所という看板をかけた精神病の療養所なのであった。若い女は精神病の患者の治療に青春をささげる大学を出たての女医、三人の中年男--戦闘帽をかぶり松葉杖をついて歩く白衣の傷痍軍人の“死にぞこない”と右眼に海賊のような眼帯をした“あき盲”、それに皮ジャンパーを着た“ミンドロ”は、自分たちを傷つけたあの大戦争をひと時も忘れることができずに、戦後三十年間の平和な日々を生きてきた「戦争精神分裂病」の患者たちで、彼ら四人は火事で全焼した北陸療養所からこちらへと移ってきたのである。しんがりの若い男は、彼らを運んできた自動車の運転手なのであった。よそ者の三人の患者たちは、この高原の療養所で生活するうちに、同じ病室に元からずっといたやはり「戦争精神分裂病」の患者である“トージョー”や“大佐”や“少佐”たちと、彼ら独自の錯乱した論理からはげしく反目しあうようになる。そうした彼らを治療しようとした女医の小島は、「心理劇療法」を試みて、患者に芝居をやらせるが、結果は患者たちの錯乱に油を注ぐことになってしまった。治療の失敗に責任をとらされて療養所をやめることになった彼女は、不幸にもガス中毒の事故で下半身マヒとなってしまう。一方、患者たちの錯乱・対立は決定的なものになり、“死にぞこない”たちは、ついに“トージョー”たちに総攻撃をかけるのであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

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