「みうらじゅん絶賛の迷タイトル 地味な主人公による意外なオチ」信州シコシコ節 温泉芸者VSお座敷ストリッパー 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
みうらじゅん絶賛の迷タイトル 地味な主人公による意外なオチ
1975年公開作品
にっかつロマンポルノ
初鑑賞
ビデオマーケットで鑑賞
監督は『ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節』『おんな刑務所』『新入社員 (秘)OL大奥物語』『肉体保険 ベッドでサイン』『団地妻 肉体地獄』の白井伸明
脚本は『ふるさとポルノ記 津軽シコシコ節』の今野恭平
音楽は奥沢散策=山本直純
ロケ地
長野県戸倉上山田温泉
当時は埴科郡戸倉町と更級郡上山田町
現在は千曲市
粗筋
長野の温泉地にやってきた芸能関係者に扮した詐欺師二人組のパイナップルとパーマ
同じくして温泉地にやってきたストリッパー軍団の宝京子一座
宝京子一座のストリッパーのベッキー・メロンをスカウトした詐欺師二人組はベッキーに熱を上げる地元民3人を騙してカネを巻き上げる
弟分のパーマがベッキーに惚れてしまいパイナップルを裏切って騙し取ったカネを持って2人で夜逃げする
しかしベッキーには別の男がいてカネを持ってパーマから車で逃走
ベッキーも詐欺師だった
一応主役の秋津令子だが新人とはいえ地味でスター性が全くない
それがかえってこの役にピッタリなのかもしれない
鶏舎でヒヨコと戯れながらSEXする副団と満子
ありえない斬新なシチュエーション
いくら田舎者でも場所は選ぶ
国道沿いにモーテルくらいならあるだろう
それだけ我慢ができなかったのかもしれない
ヒヨコは給水器で水を飲んでいる
孵化場から出荷され入雛したばかりだ
ヒヨコから立派な鶏に成長させてブロイラー処理工場に出荷するシステムだろう
女性でも上半身裸なら全く問題ない
反論する人もいるだろうがそんな連中は無視
だが日本の法律上お尻でも場合によってはボカシが必要になる
オチは1988年公開のアメリカ映画『ペテン師とサギ師/だまされてリビエラ』に似ている
脚本家3人組はこの映画を参考したのか偶然なのか定かではない
自分が知らないだけで男の詐欺師が女の詐欺師に騙される展開は古来からよくある話なのかもしれない
こういう大ドンデン返しのオチは好き
オチだけで60点から10点プラスの70点評価
配役
宝京子一座に所属する駆け出しのストリッパーのベッキー・メロンに秋津令子
パーマの兄貴分の詐欺師で東京の芸能事務所OKプロモーションのスカウト西山を名乗るパイナップルに高橋明
パイナップルの弟分の詐欺師で東京の作詞家カール谷本と名乗るパーマに谷本一
旅館の番頭のサンブに庄司三郎
尾呂志医院を営む医者の尾呂志に島村謙次
上山田ブロイラーを営む副団に木島一郎
姥捨リンゴ園を営む農協に玉井謙介
医者と絡む芸者の豊吉に丘奈保美
鶏舎で絡む芸者の満子に吉川マリ
どもりの巡査に水木京一
旅館の仲居の大下すてに森みどり
本人役
宝京子一座
宝京子
宝町子
宝高子
宝エリ子
宝ますみ
舞純子
ゼニ・アリス
