劇場公開日 1975年1月29日

怪猫トルコ風呂のレビュー・感想・評価

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3.0「しごきダコ」が出来なければ一人前になれない?

2019年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 赤線が廃止となって、嘆き悲しんだ団塊の世代よりもちょっと上のお父さん方。ドラマ「白線流し」をご覧になったであろう若きお嬢さん方。場内はまずまずの入りで、世代も多彩な観客が入り混じっての鑑賞となりました。

 トルコ風呂という名称が使えなくなって早20年。もちろん当時の成人向け映画だったので、観たくても観れない頃の映画でした。すぐに封印された映画なのでしょうか、フィルムも痛んでなくて、まさかデジタルリマスター版か?などと感じたくらい画質が最高でした。

 もちろんポルノ映画には違いないのですが、怪談をミックスして、笑いもあるし、スプラッター要素もあるという、贅沢な映画なのです。秋月という店で働いていた雪乃(谷ナオミ)は赤線が廃止となったことを機会に店を辞め、ヤクザな恋人鹿内(室田日出男)と一緒に暮らすことになったが、東北から状況した妹マユミも手篭めにし、博打で借金を作ったため、彼女は新しく作った“舞姫”というトルコ風呂に戻ることに・・・酷い男の代表格のような鹿内。女将とともに雪乃をリンチで殺し、壁に埋める。やがて、彼に姉が殺されたと思ったマユミがトルコ嬢となって店に探りを入れる・・・

 トルコ風呂社長の殿山泰司はなぜだか熱演。トルコ嬢トレイナーの山城新伍はとても楽しんでいたようだ。化け猫の姿は白装束で笑ってしまうほど。いつの間にか服を着てしまっているとかの不思議な編集には呆気にとられたし、黒猫の怪演は動物虐待ギリギリのところだと感じました。裸もたしかに多いけど、今の時代だったら暴力描写でR15になる程度だったかもしれません。

 「いらっしゃいませ」とギリギリの衣装でトルコ嬢が勢ぞろいするところも印象的。この冬公開される『大奥』もこんな雰囲気なのかな~などと妄想していたら、“舞姫”の隣のトルコ風呂の名前が“大奥”だった・・・

 上映中、シネモンドの隣でパーティのバンド演奏がとてもうるさかったのですが、「負けじとパーティ会場にあえぎ声を流してやれ!」などと映画を応援してしまいました。無理だったかな。

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kossy