嵐が丘(1988)のレビュー・感想・評価
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ヒースクリフは明らかに下層階級出身。
ヒースクリフとヒンドリーの争い。
キャサリンとキャッシーへの愛。
この映画だと近親◯姦ぽくなっているが、確認した限りでは、微妙だが、それは無い。しかし、寧ろ、そう言った歴史が日本にもイングランドにもある様な気がする。
ヒースクリフは明らかに下層階級(ここでは下人と言っている)出身。
それを鑑みると、今のイングランドを予見している。もっとも原作だが。
歌舞伎を模しているが、梨園の指導は受けずに「能」から演舞指導を受けている。
日本のドロドロしたストーリー展開にドンピシャである。
黒澤明監督の「乱」から大きな影響を受けていると感じた。
傑作だと思う。
しかし、原作は読むべきだ。
ロ◯レンス◯オリヴィエの「嵐が丘」よりもこの映画の方が原作に近い。
原作の挿絵がバルテュスのリトグラフと記憶する。日本で展覧会があった時にしみじみ見に行った。一般的には余り良い解釈ではない近代絵画の画家だが、僕はトーベ・ヤンソンと並んで好きな画家。もちろん、対局的な二人。
さて、英国の首相が式典に出席しなかった。と騒いでいる。2024年6月8日のBBCである。さぁ~?
これは嵐が丘といわなくても
原作もかなり面白いので期待して鑑賞。
いやあ、度肝を抜かれた。
あの嵐が丘がなんとまあ!
話の展開は沿っては一応進むのですが
原作を凌駕するほどの
おぞましさ、愛憎の濃ゆさ!
さらにまさかの能をベースに置いた幽玄の世界。
呪われた世界がいつまでも終わらないかのような感覚をおこさせる。
これほどまでのものを作っちゃったら嵐が丘ってタイトルじゃなくたって
よくなくない~?て言いたくなりました。
でも贅沢なことながらちょっと物足りなくなってしまうのは
途中から田中裕子さんの出番がなくなるため。
それは原作どおりなので当然なんですけれども
ファムファタルたる女が消えちゃうと
少々テンション下がってしまった。
松田優作はもちろんすごいんだけどね!
田中裕子さんが良すぎる。
薄気味悪く美しく。
エロくって。
蛆にまみれても魅力的すぎる…!
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