「『マトリックス』の14年前にこの世界観をセルアニメで構築していたことに驚きました」メガゾーン23 よねさんの映画レビュー(感想・評価)
『マトリックス』の14年前にこの世界観をセルアニメで構築していたことに驚きました
舞台は1980年代の東京。矢作省吾は街でナンパした高中由唯を強引にバイクに乗せて電話番号をゲットして大喜び。ある日友人の真二に呼び出された省吾は、彼がどこかから盗んできた奇妙な試作バイクを見せられる。そこに謎の男達が現れて真二は殺されてしまう。とっさにバイクで逃げる省吾はそのバイクには驚くべき機能が搭載されていた。
あれ、こんなユルくてダサいお話なんでしたっけ?と思ったところでいきなりその世界は1980年代ではありませんでした的なまんま『マトリックス』的な卓袱台返しでビックリ・・・だってこれ『マトリックス』の14年前の映画ですので。実際マトリックスの1作目と2作目を足して2で割ったような展開を見せて続編にバトンを渡します。これは当時観てたらビックリしたやろなぁ。
ストーリーもかなり攻めたSFですが、結構アダルト寄りの描写が多いのも驚きました。『超時空要塞マクロス』のリン・ミンメイにハートをブチ抜かれた世代なので、美樹本晴彦が描いたキャラがあんなことやこんなこともするのを目の当たりにして盛大に困惑しました。これも当時は相当衝撃的だったことだと思います。
あと当時の東京の風景をかなり細かく再現して動かしているところも驚異的で、これを製作していた現場は地獄だったんじゃないかと他人事ながら心配になりました。
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