悪女かまきり

劇場公開日:

解説

次々と男たちに恐るべき罠を仕掛けて破滅させていく悪女を描く。脚本は「幻魔大戦」の内藤誠と本作品が監督第一回目となる梶間俊一の共同執筆。撮影は奥村正祐が各々担当。

1983年製作/84分/日本
配給:東映
劇場公開日:1983年4月8日

ストーリー

ある朝、台風一過の海岸に一組の男女が打ち上げられ男は死んで女は生き残った。女は横浜の美容師で藤村真沙子、男は女の店の常連で伊吹和夫。勤め先の五千万円を着服した横領犯人だった。間もなく事件を追う小林という初老の刑事が、真沙子を訪ねてきた。五千万円のうち三千万の行方がつかめないという。刑事は真沙子に、死んだ伊吹の妹かおるを紹介した。一年後、真沙子は独立し、美容室を開店した。その店ではかおるが見習いとして働いていた。開店祝いに小林刑事が訪ねてきて、真沙子が売ったというエメラルドの指輪に疑惑をぶつける。中華街の祭り見物に出かけた真沙子は、ふとしたことから島崎という生命保険会社課長と知り合った。真沙子には堂島という不動産会社社長のパトロンがいた。堂島とともに、彼の別荘のある山中湖畔にやってきた真沙子は、愛の証しとして自分名義の生命保険に加入することを約束させる。ある日、真沙子は島崎から電話で食事に誘われた。別れた後、不良外国人の群れに絡まれた真沙子を島崎が救ったことから、二人は一気に深い関係に入っていく。やがて堂島の前に、島崎が生命保険の契約のために訪れた。真沙子は、ベッドの中で島崎に、「私の受領額を三億にふやしてほしい」と言う。真沙子と島崎は、山中湖の別荘で逢いびきをし、堂島を殺す計画をたてた。かおるを立ちあいにし、ワーグナーの皇帝の流れる中、事故と見せかけ島崎が堂島を打ち殺した。警察は真沙子に疑いを持つが、結局、事故死と片付けられ三億円が支払われる。久々に真沙子と島崎は別荘で逢うが、島崎は真沙子に数々の事柄から疑惑を持ち始めていた。真沙子は車に細工し島崎を消そうとする。しかしそれに気づいた島崎は真沙子を一人、車に乗せた。車は爆発した。その頃、小林刑事もトリックに気がつき別荘に向かっていた。自首をした島崎は、真沙子の死体が三億円とともに、車から消えていたことを聞かされる。ある外国船の甲板、優雅に微笑む真沙子の姿があった。

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