六人の最後の者

劇場公開日:1948年9月

解説

「佛蘭西座」「幻の馬車」のピエール・フレネーが主演する探偵映画で、S・A・ステーマン作の小説を、アンリ・ジョルジュ・クルーゾーが脚色し、「若き日」のジョルジュ・ラコンブが監督、「楽聖ベートーヴェン」のロベール・ルフェーヴルが撮影した。助演は「あらし(1939)」のアンドレ・リュゲ、シュジ・ドレール、「シリアに戦ひて」のジャン・シュヴリエ、ミシェール・アルファ、ジャン・ティシェらで、音楽はジャン・アルファロ作曲。

1945年製作/フランス
原題または英題:Le Dernier des Six
劇場公開日:1948年9月

あらすじ

六人の仲間が有金残らず出しあってペルロンジュールが勝負をしに行ったところ六万フランもうけたので、六人はそれを山分けにして分れ、五年後にパリで再会しもうけた金を分け合おうと約束する。五年後、サンテールはパリのミュージック・ホールの王であった。文無しになって帰ったペルロンジュールの話によると、仲間の一人ナモットはフランスへ帰る途中船から落ちて死んだという。第二に現われたのはジェルニコーである。女優ロリタがその妻である。彼女が自動車の中で、夫がサンテールに会って来るのを待っていると、ペルロンジュールが来合せる。二人はダカールで会ったことのある旧知の間柄で再会を約してペルロンジュールがよいやみに姿を消した時、銃声が響いた。ジェルニコーが倒れ、サンテールが飛出して救いを求め、人々と共に引き帰してみると、ジェルニコーの姿は消え、下男が朱に染って倒れていた。この事件の探査に当った名探偵ウェンスは、六人の仲間の一人グリッブを探し出す。近ごろはジョーと呼び、ウエンスは警視庁で顔なじみの良からぬ男である。ウエンスは更にもう一人ルーアンで真面目な結婚生活をしているティニョールの所在をつきとめる。ティニョールもパリに来てサンテールに歓迎され、新しいレビューの発表会に招かれる。ロリタも舞台に立って大かっさいを博したが、気がつくと観客席でティニョールは死んでいた。その夜ウエンス探偵は、ジョーも自分のアパートで殺されているのを発見したので残るはサンテールとペルロンジュールの二人である。ウエンスは郊外のある別荘に二人が来る様に、無名の手紙を出しておき、部下と共に張り込んでいると、果然銃声一発、一人の男が倒れる。そして拳銃を持っている男が捕縛される。それはサンテールであった。倒れた男が立ち上ると、それはペルロンジュールであった。途端に又もや銃声がとどろいたが、ねらいがそれてだれも傷つかず、男の影がやみに走る。ウエンス等が追跡すると曲者は遂に逃げ場を失い底無しのどろ沼に落ちて死んだ。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.5アンドレ・アンドレイエフ

2025年7月24日
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ジョルジュ・ラコンブ監督の1941年の仏映画
脚本はアンリ=ジョルジュ・クルーゾー

占領下でのコンチネンタル・フィルムズの作品で
資金は潤沢みたいだった
美術監督のアンドレ・アンドレイエフは有名らしい

全体のトーンが暗いなか
ヴェンス署長の恋人の歌手はちょっと素っ頓狂なタイプだった
オーディションでもやっぱり落とされる
色気なし、とも判断されてるような
反対に採用された射撃の名手は大人の女性だし
彼女のショーも不思議な味わい

アンドレイエフはロシア、ドイツ、オーストリアで
舞台美術の経験を積み、ドイツを代表する美術監督になるが
ヒトラーの台頭でフランスに移って来たひとらしい

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jarinkochie