月給六万円
解説
ジャン・ドロオ氏作の小説に基づいてニコラ・コリーヌ氏が「冤罪」の監督者ロベール・ペギー氏と共同監督した喜劇で主役は「女優の心」「美わしの君」等出演のニコラ・コリーヌ氏が演じ、「ありし日のナポレオン」等出演のマドレーヌ・ギティ夫人、「巴里夜話」出演のエレーヌ・ダルリー嬢、「冤罪」等出演のシャルル・ヴァネル氏等が助演している。無声。
1925年製作/フランス
原題または英題:£6000 a Month 600,000 Francs Par Mois
ストーリー
停車場の検車係ガリュパンは偶然にもアメリカ富豪デューランドと金銭で幸福が購えるか如何かを論じ合った挙句、毎月六万円を消費しなければならないことになり第一ケ月分を受取って家に帰る。妻や子供は驚き喜んだが女店員をしている長女アンナは其の金のことで父と争い遂に家出してしまった。第一日は家族の服装を調え遊園地で遊び暮らして費ったのが九十円許り。第二日は一流の料亭で御馳走を食べ夜は芝居見物に行っても其の日の割当金の三分の一しか費わなかった。三日目は金を棄てる心算でモンテ・カルロに出掛け途中、汽車中で四千円を盗まれ荷が軽くなったと喜びニースの旅館へ伯爵と振込んで泊まりカジノへ行っても損する所か勝って困った。その上盗まれた金も戻って来たので悲観して海岸へ駆出すと売物のヨットがあったので買込んで世界一周に出掛け翌朝無人島を発見して上陸するとそこはニースの海岸だった。金を持って苦労する事が多いと悟り我が家に帰って来ると家出した娘が婚約した男を連れて父親の承諾を求めに来た。その男が賭事の相手デューランドなので賭事の取消を条件として娘を遣ることにしてガリュパンはやっと安心した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロベール・ペギー
- ニコラ・コリーヌ
- 原作
- ジャン・ドロオ
- 撮影
- ニコライ・トポルコフ