愛の奴隷(1923)

解説

マルガレーテ・マリア・ランゲン女史の原作により「焔の裡の女」等と同じくカール・ハインツ・ベーゼ氏が監督したもので、エレン・キュルティ嬢、アルバート・シュタインリュック氏、クレール・ロットー嬢、カール・ハインツ・カイザー氏等が共演しているジプシー哀話である。無声。

1923年製作/ドイツ
原題:Slaves of Love

ストーリー

ルーマニアの片田舎に貧しいジプシーの親娘が住んでいた。娘サンダは世間の若い女達の例に洩れず華やかな幻影を胸に描いた。或雪の朝、地主の息子ヨネルの橇が彼等の小屋の前に転覆して運命はサンダとヨネルとに愛の曙光を投げ與えた。ヨネルは間もなく都に出て学びの道にいそしんだ。サンダは夢見勝ちな瞳を空の彼方に投げて物思いの日を送った。此の乙女の姿は大地主のノタラの心を捕らえた。彼は彼女を育て養う事を申し出た。幾年を経てサンダは美しい女となったがヨネルからは何の音信もなかった。彼女の心は傷ついた。そうしてノタラの結婚の申込をヨネルへの面当てに承知した。ヨネルは帰郷して事の次第を聞きサンダは金故に操を売る女と思い込んだ。結婚の鐘が鳴り響いた。しかしヨネルのさげすむ様な冷たい眼差しはサンダの心を鋭く射た。彼女は悶え毒杯の前に佇んだ時、酔い痴れたノタラは水と思い違えて飲み干した。サンダは富める寡婦となった。ピアという乙女を妻にしようとしたヨネルを彼女が訪れた時、夫殺しの容疑者として官憲が彼女に迫って来たと聞いて驚き彼女は走った。其の後をピアが追い、又其の後をヨネルが追った。飢えた狼に襲われた時狼を狙った弾丸はサンダを倒した。官憲の手で狼群が追い払われた時サンダはヨネルとピアの手と手を結び後悔して死んだ。

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