男たちの挽歌のレビュー・感想・評価
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ジャッキー・チェンのライバルは?
1980年代ジャッキー・チェン全盛期のライバルといえば、ユン・ピョウ?サモ・ハン?否、それはこの作品「男たちの挽歌」!カンフーもユーモラスもありません。あらすじは、裏社会に生きる男達の友情と兄弟愛、以上です。では何故、映画.comのALLTIME BEST1200に選出されたのか?それは、ジョン・ウー監督が創る映像美と演出、主演チョウ・ユンファの放つ大人の男の色気!今や、映画や漫画で当たり前のスタイル「ロングコートに二丁拳銃」その先駆者はユンファが演じる主人公のマーク。裏社会の物語には似つかわしくないはずの「平和の象徴」白い鳩は、男たちを引き立てる。激しく美しいガンアクションは、ジョン・ウィックさえも逃げ出す程のド迫力!正にハードボイルドの代名詞的作品です。あっという間に引き込まれ、続編も観たくなる事間違い無しです!因みに、主人公の使う拳銃ベレッタは装弾数10発前後。何十連発も撃ってるのは、ご愛嬌。
カンフー映画に通じる熱いベタな映画
兄弟映画
香港ノスタルジー
仁義男らしく
その後の香港映画の歴史を変えた記念碑的作品、ぜひご鑑賞ください。
『男たちの挽歌』(1986)
「午前十時の映画祭14」にて4Kリマスターで初の劇場鑑賞。
何といっても本作は邦題が良いですよね。
中国語では「英雄本色」。
英題は「A Better Tomorrow」で「より良い明日を」。
これを「鎮魂歌」「レクイエム」でもなく「挽歌」に決定した当日の配給会社の人は素晴らしいですね。
同年ゲームの世界でもカプコンから『闘いの挽歌』という横スクロールアクションゲームもリリースされて子どもながらに馴染み深いワードでした。
1986年の公開当時は香港映画といえばジャッキー・チェンのカンフー映画かMr.BOO!のコメディ映画の二択のなか、「香港ノワール」と呼ばれるジャンルを創出、確立した記念碑的作品で、派手なアクションもありながら、男の友情と任侠を織り交ぜたストーリーは今回の鑑賞でもまんまと泣かされましたね。
男の悲哀を全身で表現するチョウ・ユンファ、ティ・ロン、レスリー・チャンも出演者も抜群に良いのですが、やはりジョン・ウー監督の冴えわたる演出。
フレンチ・ノワール、東映任侠映画をベースにしながら、銃撃戦はサム・ペキンパー、セルジオ・レオーネの多大なる影響を受けたスローモーションなどの演出は40年近く経っても痺れました。
本作の成功したことで、その後のジョニー・トー監督作品、『インファナル・アフェア』の端緒となったことを考えると感慨深いですね。
昭和...
ジョン・ウイックと比較するのは気の毒だよ
日本では昭和の終わり直前1986年の作品。ゴールデン・ハーベストで空手映画を撮っていたジョン・ウーがこれからは銃撃アクションだとカンフーに見切りをつけてつくった作品。カンフーは前半部分でティ・ロンとレスリー・チャンの兄弟がふざけあってる部分ぐらいにしか出てこない。後は基本、銃撃戦。ただ後年のジョン・ウー節ともいうべきアクションの切れ味レベルにはまだなかなか届いていない。西部劇と日本のTVドラマの影響が随所に見受けられる。要するにいろんなところから勉強中の発展途上。
ドラマの方ですが、これは中国任侠映画の伝統的テーマであるところの兄弟ものですね。兄弟のきずなの強さが描かれる。前述の2人の兄弟に加えて、ティ・ロンとチョウ・ユンファのいわば義兄弟のきずなも描かれるので、二重の兄弟ものであるといえる。香港ノワールとかいっても、精神的にはカンフー映画の流れをまだまだ引きずっているんですね。
一つ着目すべき点は結末で、最後に死ぬのが主役のティ・ロンでなくチョウ・ユンファであるところ。ハッピーに生き残るのではなく英雄的、かつ悲劇的最期を遂げるということで新しいタイプのヒーローを演出している、そしてそれが当時、売り出し中だったチョウ・ユンファに当てたというところがニューウェーブだったのかもね。
ジョン・ウイックと比較する評価もあるようだが、時代が全く違うのでそれは気の毒っていうものですよ。
伝説となった香港ノワールの傑作
いつ見るか
しがらみが凄い
・兄弟の葛藤、親友との葛藤もろもろ、凄く良かった。主人公が出所した後、紹介でタクシー会社に就職した際、前科のある人間に就職先はないが、ここでは皆が前科者だから気にすんな!俺はそういう人だけを雇ってるんだ!それに俺も前科者だしな!(確か)っていうのが誰にでも居場所、仲間はいるもんだよな…と少し気持ちが明るくなった。
・主人公がアメリカ人?にスーツケースでドル紙幣と香港ドル?と交換?をしてて商売成立みたいにしていたけど交換しただけでどういう利益が?と疑問だった。相手は本物だったのかな?
・非常に細かい所で主人公たちが一体どこでマシンガンを手に入れたのかが気になった。落ちぶれたとはいえ、そういう繋がりもあると思うけど、入手ルートのシーンが欲しかった。
・兄貴は極道だったけど、父親は何だったんだろうと思った。同業だったら弟も何か察しそうな気がしてくるけど、聞かないままきたらわからないものかもなぁとも思った。でも、凄く仲が良さそうだったから疑問といえば疑問だった。弟が中盤以降、ずっと表情が硬くて主人公は戸惑い、親友は死んだような目っていう表情が良かった。
二丁拳銃‼️
当時香港映画といえば、ブルース・リーのカンフー映画、マイケル・ホイのMr.Boo、ジャッキー・チェンのアクション映画、そしてキョンシー‼️そんな中にあって、突如現れたのがこの作品でした‼️香港ノワールと銘打たれた、この傑作アクション映画‼️マフィアの幹部である一人の男の、弟との兄弟愛、親友との美しき友情を、マフィア同士の抗争の中に凄まじいアクションで描き出しています‼️マフィアといっても「ゴッドファーザー」やフランスの「ボルサリーノ」とか「シシリアン」ではなく、日本の深作欣二監督の東映実録やくざ映画に近いというか、影響を受けているのは明白‼️今でこそ世界的な巨匠のジョン・ウーですが、この作品ではまだトレードマークである鳩は飛びません‼️でも銃弾は雨あられのごとく飛び交わせ、兄弟愛と友情で観る者の胸を震わせてくれます‼️そして主役の3人の俳優たち‼️ティ・ロンは言っちゃ失礼だけどフツーのオッサン‼️そんなフツーのオッサンの彼が弟のために、友のために涙を流し、銃を撃ちまくる姿がミョーにリアルでカッコいい‼️レスリー・チャンは兄のティ・ロンと比べたら、本当に同じ遺伝子かと疑ってしまう美青年‼️最初は兄に甘える可愛い弟だった彼が、刑事としての責任感を携えて男前に成長‼️この役が一番当たり役だと思う‼️そしてマーク役チョウ・ユンファ‼️札びらでタバコに火をつける仕草がチョーカッコ良く、二丁拳銃持たせたら映画史上ナンバーワン‼️親友ティ・ロンのために敵アジトに殴り込み、片脚を負傷‼️クライマックスでティ・ロンとレスリーのためにボートをUターンさせ、助太刀に戻るユンファ兄ィ‼️あの胸躍るテーマ曲に乗って船上よりマシンガンを乱射‼️もうカッコ良すぎ‼️「傷ついたこの男を見ろ‼️なぜ許さない⁉️」とレスリーに説教しながら、頭を撃ち抜かれ、ハチの巣にされるユンファ兄ィの姿に本物の男を見た‼️この瞬間、ユンファ兄ィはジャッキーと並ぶ香港映画界のツートップになったのです‼️あ〜、グラサンかけて楊枝くわえて、モデルガン二つ構えて横っ飛びしたなぁ・・・‼️この後香港映画界の悪しき風習で焼き直しの亜流作品が大量にレンタルでリリースされ、私の中の香港ノワール熱は急激に冷めたと思われた1989年、「男たちの挽歌」を凌ぐ大傑作「狼/男たちの挽歌・最終章」が登場‼️再びジョン・ウー監督とユンファ兄ィの前にひれ伏す私なのでした‼️
王道マフィア映画
すんごい綺麗に鼻血出よる。
刑事を目指す弟のために裏社会から足を洗おうとした矢先、裏切りによって警察に捕まってしまったホーが出所してから何とか足を洗おうとするも色々と巻き込まれてしまう話。
香港ノワールの原点という謳い文句に釣られて見て、やはり最高に面白かった。奇抜なアクションはもちろんだけど、やはりこの時代らしい音楽が好きだわ。わっかりやすく悲しい曲調になったり、大袈裟に場面を煽ったり、音楽が楽しい。
そして完全に主役を食ってるマーク役のチョウ・ユンファよ。彼の魅せる全ての表情に私は惚れた。最初ブイブイいわせてるいかつい男から一転、足が悪くなって落ちぶれてしまったマークがホーと再開した時に思わず泣いてしまうあの表情!思わずこっちも泣きそうになった。
ラストのガンアクションでホーを助けに戻ってくる時の不敵な笑みに、死に際キットの頬を優しく触る手!あぁ全部が美しい。笑
そんなマークを引きたてているのも真っ直ぐを貫く主役のホーと兄にて真っ直ぐすぎる弟のキットに、オフビートにずっと悪人な元部下、4人が良いバランスでそれぞれ良い味出してるからなのよね。
そんで片目にガーゼつけてマシンガンぶっぱなしてるのがジョン・カーペンターの『ニューヨーク1997』みたいと思って見てたら、なんか音楽もジョン・カーペンターっぽく聞こえてくる。
やっぱり笑えるところもあって、マーク顔面殴られて鼻血がブシャーーと綺麗に出るとことか、さっきまで瀕死だったのにマーク撃たれた瞬間にムクっと起き上がるホーめちゃくちゃ面白かった(笑)あんた全然動けるじゃんよ(笑)
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