劇場公開日 2022年4月22日

「チープなシンセサウンドと共に蘇った名作は公開当時に感じたよりも鋭く胸を抉ります」男たちの挽歌 よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0チープなシンセサウンドと共に蘇った名作は公開当時に感じたよりも鋭く胸を抉ります

2022年4月22日
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鑑賞方法:映画館

公開当時は学生だったのでピンときていなかったことがグッと胸に迫ります。贋札取引で名を馳せマフィアの幹部として幅を利かせていたホーとマークが奈落の底に突き落とされる中盤はうだつの上がらないサラリーマン人生を歩む身としては全然他人事ではなくスクリーンが涙で滲みました。敏腕刑事としてガムシャラにマフィアを追い詰める刑事キットは兄ホーがいる限り出世できない。ホーはキットのために足を洗おうとするが更生の道のりは茨の道。因果応報と呼ぶには余りにも残酷な手段で追い詰められたホーとマークが男の誇りを賭けて立ち上がる頃にはもうハンカチがグショグショになっていたので終幕はもう嗚咽です。これはもう泣けに泣けました。

レスリー・チャンもいいんですけど、やっぱりオッサン目線だとティ・ロンとチョウ・ユンファが素晴らしい。特にティ・ロンの憂いを湛えた瞳がもうカッコよ過ぎ、永遠の憧れです。

よね