劇場公開日 2022年4月22日

「【極道の男の誇りと友情、弟を思う兄の愛を、激烈なガンアクションで描き出した作品。】」男たちの挽歌 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【極道の男の誇りと友情、弟を思う兄の愛を、激烈なガンアクションで描き出した作品。】

2021年10月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

幸せ

ー 抒情性に満ちた、ノワール映画である。今作の随所で流れる音楽がそれを助長している。ー

◆感想<Caution 内容に触れています。>

 ・極道の世界の栄枯盛衰の描き方。
 ホー(ティ・ロン)とマーク(チョウ・ユンファ)が率いていた極道組織が、ホーが3年刑務所に入っていた間に、弟分だったシンが頭になっている。
 そして、銃撃戦で足を撃たれたマークの落ちぶれた姿。
 ー 香港では”お勤めご苦労様”極道文化はなかったのだろうか・・”
   今作は、シンプルだが、観る側に響く、物語・人間関係構成の勝利した好例であろう。ー

 ・極道の兄ホーの弟で刑事になったキット(レスリー・チャン・・・。合掌。)が、兄が極道であるが故に、昇進出来ずに、兄を徐々に疎ましく思って行く姿。

 ・前科人達を雇うキン社長が経営するタクシー会社。
 ホーを快くではないが、雇う姿。
 そこに遣って来る、ホーに嫌がらせをするシンの手先達が、タクシーを叩き壊す姿。
 ー 元前科人達を必死に抑えるキン社長。だが、ホーはいよいよ居場所がなくなって・・。
   中盤の台詞”悪の組織に入るのは、簡単。だが、抜けるのは難しい・・。”ー

 ・キットの妻、ジャッキーの誕生日。けれど、仕事をするキット。
 そこに現れたホーとキットの間に、壁が出来てしまった遣り取り。

 ・シンの悪辣ぶりが、今作を”勧善懲悪”映画に見せているのも、ポイントであろう。
 鑑賞側は、皆、ホーとマークを心中で応援するのである。
 ー マークが必死にホーとキットの仲を修復させようとする姿。だが・・。ー

<年代的に、初めて鑑賞。
 序盤は、やや古めかしさを感じたりしたが、後半、ググっと面白くなる作品。
 ホーが男として、親友マークを殺された落とし前をキットの銃を借りて、キッチリ付けるラストは、沁みます。>

NOBU
グレシャムの法則さんのコメント
2022年5月6日

お務めご苦労さま、は警察がやってましたね😄
タクシー会社の社長こそ、男の中の男でした。

グレシャムの法則