メトロポリス(1926)のレビュー・感想・評価
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悪夢のような未来の都市空間‼️
舞台は2000年。人工的な楽園で優雅に暮らす富裕階級である独占資本家たち。一方、地下の巨大工場では労働者たちが奴隷のように働かされている。女性の労働者がリーダーとなって反乱を起こし、工場側は女性のアンドロイドを作り、事態を収拾しようとする・・・‼️大都会は超高層ビルが立ち並び、上空には飛行機が飛び交い、入り組んだハイウェイを自動車が隙間なく往来する、印象的なアンドロイドのデザイン、なんとテレビ電話まで‼️1926年、今から98年も昔にまるで悪夢のような未来の都市空間を創造したフリッツ・ラング監督はホントにスゴい‼️初見の際はホントにビックリしました‼️しかもテーマは資本主義と共産主義の対立、文明社会への警笛‼️深いです‼️現在では当たり前となっている未来社会を描いたSF映画としては先駆け的傑作で、現代の数あるSF映画と比べても決して引けをとっていない‼️
芸術思考の人は必見の名作
今からおよそ100年前のドイツ映画。
多くのアーティストに影響を与えた
古さを感じさせない偉大な映画。
支配。高層ビルや高速道路の並ぶ都市。
奴隷。地下では労働者が働いている。
地上の楽園、地下の地獄。
天使か。現れたマリアという女性。
もうひとつのマリアに混乱する世界。
彼らの求めるものは愛か、協力か崩壊か、、、。
今まで多くのアーティストに影響を与えてきた映画。
想像による高い芸術性。映像は必見。
※
現代につながる本格的なSF映画は本作が実質的に史上初 ブレード・ランナーは、本作から強い影響を受けていることがひしひしとわかります
1927年公開、ドイツの白黒の無声映画です
昭和2年の映画と思えばどれだけ物凄い作品だか理解できるはず
世界初の本格的SF映画にして金字塔です
最早オーパーツのように感じるような、そんな大昔にあり得ないレベルの近代的な作品です
改めて観ても何ら古臭さは皆無なのです
SF映画の始祖は、1902年のジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」が間違いないところ
その次は、1910年のJ・サール・ドーリー監督の「フランケンシュタイン」
1920年のロベルト・ヴィーネ監督の「カリガリ博士」
1925年のハリー・O・ホイト監督の「ロスト・ワールド」
そして1927年の本作「メトロポリス」となります
現代につながる本格的なSF映画は本作が実質的に史上初だと思います
SF的な未来世界の設定、美術やセットのレベルは驚嘆すべきほど
金属の肌のロボットはスター・ウォーズのC3POの元ネタというのは超有名
というか、それがすぐにわかるようにしているのですからリスペクトです
その他にも地下都市の光景は、タイムトンネルの地下施設やスター・ウォーズのデススター内部シャフトの元ネタだったのだとわかります
また地上の円筒形の超高層ビルは、ブレード・ランナーでのLA市警のある高層ビルの形状の元ネタです
スピナーが上空からそのビルの特徴ある円形の屋上に回り込みながら降着しようとするシーンは、このビルの形状はメトロポリスが元ネタだぞ、分かる奴はいるのか?という問いかけであったのです
また、その向こうにある超巨大ビルはタイレルコーポレーションの本社ビルの元ネタであったことに今更ながら気づきました
美術だけでなく設定やストーリー自体もブレード・ランナーは、本作から強い影響を受けていることがひしひしとわかります
地下都市は、2019年のカオス化したLA の元ネタだったのです
当時のことですから合成などの特撮技術は当然未発達です
それなのに現代のSF映画でもこれほどの効果を見せるものは無いほどの効果を上げているのです
チープさは皆無、圧倒されるとはことことです
シーンの見せ方、俳優の演技指導、演出の力、それこそが特撮の本質だと教えてくれます
水没しつつある地下都市の大スペクタクル!
群集シーンの見事なこと!
大群衆による一斉蜂起のシーンは未来少年コナンの最終回の元ネタでしょう
マリアの火炙りから、大聖堂の大屋根に至るクライマックスの手に汗握る活劇の展開は無声映画とは思えないほどの躍動感があります
舞台劇のような、ミュージカルのような演出が取り入れられています
美術やセットだけでなく、すべてが極めてスタイリッシュなのです
本作の後、SF映画の系譜は、1931年版の「フランケンシュタイン」、1933年のキングコング、同年の「透明人間」と続いて現代とつながっていくのです
1936年のチャプリンのモダンタイムスはSF映画とは言えませんが文明批評としては本作から大きな影響を受けていることは明確です
エイゼンシュテイン監督の「戦艦ポチョムキン」は1925年の公開
本作はそこからの影響があると思いますが、かといって共産革命を扇動するものではありません
「手と頭脳は互いにおもいやりを持つことで理解し合えるのだ」
このメッセージで本作は締めくくられるのですから
蛇足
ロボットのマリアを作る発明家ロトワングは、マッドサイエンティストそのもの
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドクの元ネタと思います
ロトワングの家の玄関ドアには、五芒星がついているのは際どいです
しかもロボットマリアの起動シーンにはその頭上に巨大な六芒星の一部と思われる図案が見えるのです
彼の鼻は少し鷲鼻ぽいのです
ナチがユダヤ人排斥を始めるのは1935年から
本作の8年後のことになるのです
但しフリッツ・ラング監督自身はユダヤ人で、1934年にはドイツから亡命してフランスを経由してアメリカに渡っています
【ジョルジオ・モルダー版でも、”アンドロイド・マリア”の金色の姿は忘れ難い。】
ー 学生時代、”映画館の息子”に誘われて観賞。
今作が与えた”様々な影響など”当時は知る由もなく、ひたすら”これ、1927年の映画なの?ゲルマン民族ってすごいなあ”と思いながら、鑑賞。-
余りに有名な映画であるし、内容は記す必要もないと思うが、”1927年にこのディストピア世界観を映像化した”フリッツ・ラング監督の、如何にも”ドイツらしい”映像に魅了された作品。
<申し訳ないが、ジョルジオ・モルダーが拘った、”フレディ・マーキューリーの曲”などは全く記憶にない位、フリッツ・ラング監督の世界観が強烈だった作品。
但し、かなりの短縮バージョンだったと思うが、ストーリー展開には可成り無理があったが、劇場で観終わった後、妙な高揚感を覚えながら、家路に向かった事は覚えている作品でもある。>
<1988年 劇場にて鑑賞>
現代SFの下地ともされる無声古典作。 ただただ 衝撃でした。 復刻...
現代SFの下地ともされる無声古典作。
ただただ 衝撃でした。
復刻版はやたらと音楽が耳に付きますね。鑑賞すべき作品です。
SF of SF
SF好きは観なくてはならない映画、と色んなところで目にはしていましたがようやく見ました。
すごい、面白い、かっこいい、面白いの一言。(一言じゃないというツッコミはおいておいて)
めちゃくちゃ面白い。見ないと損、というかSF好きは観なくてはならない。
SF好きは観なくてはならない。
とにかく何を言う前に観なくてはならない
凄い…
色々バージョンがあるようで、自分が見たのはどれか分かりません。
それでも、さすが古典というべき作品。
この時代にこのような映画が作られていることに脱帽。
今のような映像綺麗とか、迫力ある、とかいうのも確かに凄い。
だけれども、昔の無声映画は、話、演技、音楽、それぞれが融合しあい、今の作品に決して劣らない魅力が詰まってる。
白黒だから…とか言わずに是非見てほしい。
約二時間、あっという間だったな…
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